大学に入ると、「1年生のうちに資格を取ったほうがいい」「早めにインターンへ行くべき」など、いろいろな話を聞きます。周りが動き始めると、自分だけ何もしていないようで焦る人もいるでしょう。
ただ、勉強もサークルもアルバイトも就活準備も、全部を同時に始める必要はありません。大学1年生でまずやっておきたいのは、授業と生活のペースを整えること。そのうえで、興味のあることを少しずつ試していけば十分です。
この記事では、大学1年生のうちにやるべきことを、取り組む順番に沿って紹介します。まだ将来やりたいことが決まっていない人も、今の自分に必要なところから考えてみてください。
大学1年生は全部やろうとしなくていい

まずは、次の順番で考えてみてください。
| 優先順位 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 授業と生活のペースを整える | 入学後すぐ |
| 2 | 学内で相談できる人や居場所をつくる | 前期中 |
| 3 | アルバイトや課外活動を一つ試す | 生活に慣れてから |
| 4 | 普段できない経験に時間を使う | 夏休み・春休み |
| 5 | 経験したことを記録する | 1年を通して |
最初から「就活で評価されるか」を基準にしなくてもかまいません。1年生の段階では、何が自分に合うのかを知るための材料を増やすほうが先です。
やってみて合わなければ、別のことを試せます。試す時間が取れるのは、大学1年生のよいところです。
最優先は授業と生活のペースを整えること

最初に優先したいのは、やはり授業です。特別な資格や経験があっても、欠席や課題の遅れが続けば、大学生活そのものが苦しくなります。
とはいえ、すべての授業で完璧を目指すという話ではありません。履修している授業の曜日、課題の提出方法、試験やレポートの時期を把握し、自分で予定を管理できる状態をつくります。
大学では、高校のように先生が毎回声をかけてくれることはあまりありません。課題をいつ進めるか、空き時間をどう使うかも自分で決めます。まずは一週間を無理なく回せるようにしておくと、その後にサークルやアルバイトを始めても慌てずに済みます。
睡眠や食事も後回しにしないでください。新しい環境に慣れるだけでも、思っている以上に疲れます。最初の数か月は予定を詰めすぎず、自分のペースをつかむ期間にしてもよいと思います。
大学で相談できる人をつくっておく

大学では、友人をたくさん作るより、困ったときに相談できる相手がいることのほうが助けになります。
同じ授業を受ける友人、サークルの先輩、ゼミや研究室の先生など、相手は誰でもかまいません。履修や試験について聞ける人、大学の制度に詳しい人が一人いるだけでも、分からないことを抱え込まずに済みます。
友人づくりが得意でなくても、無理に大人数の輪へ入る必要はありません。気になるサークルの見学へ行く、授業の前後に隣の人へ話しかけるなど、小さなところから始められます。
大学のキャリアセンターや留学窓口も、3年生になってから初めて使う場所ではありません。興味のある制度や活動があれば、1年生のうちに話を聞いておくと、応募時期を逃しにくくなります。
大学の外に出る経験も一つ持っておく

ここで大切なのは、活動名の立派さではありません。自分が何を任され、途中でどのような判断をしたかです。
たとえば、飲食店のアルバイトでも、言われた仕事をこなすだけで終わる場合があります。一方で、混雑時の案内を工夫したり、新人が動きやすいように教え方を変えたりすれば、自分で考えて動いた経験になります。
活動を選ぶときは、次の点を確認してみてください。
- 見学だけでなく、自分が担当する仕事があるか
- 誰かと相談しながら進める場面があるか
- 結果を受けて、やり方を変える機会があるか
- 終わったあとに振り返る時間があるか
参加しただけで何かが身につくとは限りません。どこへ行ったかより、そこで何をしたのかが大切です。
長期休暇には普段できないことを一つ入れる

もちろん、休む日も必要です。休みのすべてを予定で埋める必要はありません。ただ、休みに入ってから考え始めると、申し込みが終わっていることがあります。気になるものがあれば、前期のうちに日程と費用だけでも調べておくと選びやすくなります。
まだ予定が決まっていない人は、「休みが終わったときに何が残っていてほしいか」から考えてみてください。友人との思い出をつくりたいなら旅行、仕事を知りたいならインターン、知らない環境に出たいなら海外というように、目的が決まると候補を絞れます。
夏休みについては「大学生の夏休み、何をして過ごす?後悔しない選択肢と決め方」、春休みについては「大学生の春休み、予定がないなら何する?新学年までの過ごし方を紹介」でも詳しく紹介しています。
就活準備は経験を増やして記録するところから

資格の勉強を始める場合も、「就活に役立ちそうだから」だけで決めないほうがよいでしょう。興味のある仕事で必要なのか、授業の理解を深めたいのか、海外へ行く準備なのか。使う場面が分かっていると、勉強を続ける理由もはっきりします。
もう一つ、今からできるのが経験の記録です。長い文章を書く必要はありません。何かに取り組んだあと、次の4点だけ残します。
- 何をしたか
- 何に困ったか
- 自分はどう動いたか
- 結果を受けて何を変えたか
これは、就活用の話を無理につくるためではありません。あとで振り返ると、自分が楽しかったことや苦手だったことが見えやすくなります。ガクチカの考え方は「ガクチカは何を書く?参加者の声から見えた「評価される経験」の作り方」も参考にしてください。
海外やインターンに興味があるなら活動内容を見る

大学1年生のうちに海外へ行ったり、インターンへ参加したりするのも一つの選択肢です。ただし、「海外だからよい経験になる」「インターンなら就活に役立つ」とは限りません。
私たちが運営するサムライカレープロジェクトでは、現地で実際に商品を販売します。参加者は複数名のチームで動き、売上という結果を見ながら、商品や売り方を変えていきます。最後には、自分たちが試したことや結果を成果発表会で報告します。
売れなければ、なぜ売れなかったのかを考えて、次の方法を試します。予定どおりに進まないこともありますが、そこまで含めて商売の経験です。
一方で、海外の文化に触れることが一番の目的なら、旅行や語学留学のほうが合う人もいます。プログラム名だけで決めず、現地で何を任されるのか、自分で動ける場面がどこにあるのかまで確認してください。
迷ったら今月始めることを一つ決める
大学1年生のうちに、将来の仕事や大学4年間の過ごし方を決め切る必要はありません。むしろ、まだ分からないからこそ、いくつか試して比べる時間に使えます。
まずは、授業と生活の予定を整理する。余裕が出てきたら、気になる活動を一つ見に行く。長期休暇にやってみたいことがあれば、募集時期を調べる。このくらいから始めれば十分です。
周りが何を始めたかを見て、似たような予定を入れなくてもかまいません。大学1年生のうちにやるべきことを全部探すより、自分が少し気になっていることを一つ試してみてください。やってみたあとに、続けるか、別のことを探すかを決めればよいと思います。


