プノンペンと聞いて、どのような街を思い浮かべますか。
カンボジアといえば、アンコールワットや内戦の歴史を思い浮かべる人が多く、現在の首都がどのような姿になっているかは、あまり知られていません。
実際のプノンペンには、大型のショッピングモールや新しい住宅がある一方で、昔ながらの市場や屋台も残っています。近代的な都市とローカルな暮らしが、同じ街の中に並んでいるのです。
この記事では、何度もプノンペンを訪れてきた私の目線から、街並みや食事、交通、治安、現地の人との関わりについて紹介します。
プノンペンは新しい都市と昔ながらの暮らしが隣り合う街

プノンペンはカンボジアの首都であり、政治や経済の中心となる街です。
中心部にはオフィスビルやホテル、飲食店が並び、大型のショッピングモールもあります。初めて訪れた人からは、「思っていたより都会だった」という声をよく聞きます。
一方、少し移動すると、野菜や肉、日用品を売る市場や、道路沿いに並ぶ小さな店が見えてきます。家の前で食事をしたり、道端で商品を販売したりする姿も珍しくありません。
どちらか一方だけを見て、プノンペンを「都会」や「発展途上の街」と決めるのは難しいと思います。場所を少し変えるだけで、見える景色も人の過ごし方も変わるからです。
| 街で見る場面 | 現地の様子 | 日本との主な違い |
|---|---|---|
| 食事 | 屋台、個人店、商業施設などから選べる | 店によって注文方法や衛生状態が異なる |
| 買い物 | 市場、個人商店、スーパーがある | 値札が付いていない商品もある |
| 移動 | 車、バイク、トゥクトゥクが多い | 道路の流れや横断の感覚が異なる |
| 気候 | 年間を通して暑い | 雨季には急に強い雨が降ることがある |
| 会話 | クメール語が広く使われる | 英語の通じ方は場所や相手によって変わる |
日本と同じように過ごせる場面もあれば、そうはいかない場面もあります。しかし、そういった違いもプノンペンで過ごす面白さでもあります。
食事や買い物にはいくつもの選択肢がある

プノンペンでは、ローカルな食堂や屋台だけでなく、カフェ、レストラン、スーパーマーケットなども利用できます。日本食や外国料理を扱う店もあるため、毎日カンボジア料理だけを食べるわけではありません。
買い物も同じです。現地の人が利用する市場では、食材や衣類、生活用品が所狭しと並んでいます。一方、大型のショッピングモールには、スーパーマーケットや飲食店、海外ブランドの店舗などが入っています。
注意したいのは、カンボジアなら何でも安いとは限らないことです。ローカル市場と商業施設では、同じような商品でも価格が違います。輸入品や外国人向けの商品は、日本とあまり変わらないこともあります。
街を見ていると、誰がどこで何を買っているのかが少しずつ分かってきます。この違いは、観光地だけを回っているとなかなか気づきません。
サムライカレーの参加者が滞在する場所については、プノンペンの宿舎を紹介した記事で、部屋や周辺の様子を確認できます。
移動は車やトゥクトゥクが中心になる

プノンペンの道路では、車やバイク、トゥクトゥクが多く行き交っています。信号のない場所もあり、特に朝夕は交通量が増えます。横断歩道で待っていても、日本のように車が止まってくれるとは限りません。道路を渡るときは左右をよく確認し、歩きながらスマートフォンを見るのは避けましょう。
街中を移動するときは、配車アプリが便利です。現在地と目的地を入力すれば、タクシーやトゥクトゥクを呼べます。運転手に道順を細かく説明する必要もありません。
一年を通して暑く、雨季と乾季がある

プノンペンは年間を通して気温が高く、基本的には日本の夏に近い服装で過ごせます。
ただし、ショッピングモールや車内では冷房が強く、長くいると寒く感じることがあります。薄手のシャツやカーディガンが一枚あると便利です。
雨季には、晴れていたのに急に強い雨が降り出すこともあります。一日中降り続くとは限りませんが、折り畳み傘や雨具は持ち歩いたほうが安心です。
暑い場所を歩いたあと、冷房の効いた室内へ入ると、思っている以上に体へ負担がかかります。活動中は水分をこまめに取り、無理に予定を詰め込まないことも大切です。
現地の人との会話では英語以外の伝え方も役に立つ

カンボジアの公用語はクメール語です。プノンペンでは英語が通じる店もありますが、誰とでも英語で話せるわけではありません。
日本から来た学生を見ていると、英語が得意な人でも最初は戸惑います。発音や言葉の使い方が違い、学校で覚えた表現をそのまま話しても伝わらないことがあるからです。
そんなときは、難しい英文を作るより、短い言葉に分けて話すほうが伝わります。商品の写真を見せる、指をさす、身ぶりで説明するなど、言葉以外の方法も使えます。
サムライカレーでは、最初に王立プノンペン大学の日本語を学ぶ学生と話し、その後、さまざまな学生やお客さんへヒアリングをしていきます。最初から一人で知らない場所へ行き、すべて英語で交渉するわけではありません。
英語に不安がある人は、「英語が話せない」高校生でも海外に行ける?も参考にしてください。
治安は「安全か危険か」だけでは判断できない

プノンペンの治安については、「安全です」と一言で済ませることはできません。
外務省が2026年7月2日に更新した危険情報では、タイ国境付近を除くカンボジア全土がレベル1の「十分注意してください」とされています。プノンペンもレベル1ですが、これは何も警戒しなくてよいという意味ではありません。外務省の海外安全ホームページで、渡航前に最新情報を確認してください。
特に気をつけたいのが、スマートフォンやバッグのひったくりです。外務省も、カンボジアで日本人が多く遭う犯罪としてひったくりを挙げています。路上でスマートフォンを操作する、トゥクトゥクの座席へバッグを置くといった行動は避けましょう。
夜間の一人歩きを控える、知らない人についていかない、貴重品を人前で出さないなど、やるべき対策は難しいものではありません。ただ、日本にいるときと同じ感覚のまま行動しないことが大事です。
サムライカレーでは、活動中の移動にタクシーを使い、日本人スタッフへ相談できる体制を整えています。滞在先も入口にゲートがあり、関係者以外が自由に入れない場所です。
詳しい注意点は、カンボジアの治安は大丈夫?2026年最新情報と渡航前の注意点で紹介しています。
観光だけでは見えないプノンペンを体験する

王宮や博物館を回れば、プノンペンの歴史や文化を知ることができます。
僕が学生のみなさんにプノンペンで体験してほしいのは、街を眺めるだけではなく、現地の人と話し、自分たちの考えを試すことです。
サムライカレーでは、複数名でチームを組み、現地の店を調べたり、大学生へ話を聞いたりしながら、何を売るか考えます。その後は試食を行い、実際に商品を販売します。
最初の予想どおりに売れるとは限りません。思ったほど手に取ってもらえなければ、商品、価格、見せ方、販売場所のどこに原因があるのかを考え直します。売上と収支を見ながら改善し、最後は成果発表会で活動を振り返ります。
プノンペンは、日本とは生活習慣も買い物の感覚も違います。だからこそ、自分の当たり前が通用しない場面に出会えます。
観光地を見て帰るだけではなく、現地の人と一緒に何かをやってみたい人には、面白い街だと思います。どのような活動をするのか気になったら、サムライカレープロジェクトの詳細を確認してみてください。


