サムライカレー後、カンボジアの田舎で7ヶ月働いたら「起業家精神」ってなにかわかったでござる

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大学三年生の夏休みにサムライカレープロジェクトに参加した竹原君。
サムライカレープロジェクト参加中に、カンボジアで事業をしている社長に弟子入りし、半年間インターンとして修行を積むことを決めたでござる。
サムライカレー1ヶ月と、半年のインターン。大学三年生の彼は何を感じ、何が変わったかを聞いてみたでござる。

–サムライカレープロジェクト終了から1年。インターンから帰国して、数週間。東京はどうでござるか?

都会ですね。あと、信号がたくさんある。
僕がインターンしていたバッタンバンという街には動いてない信号がありませんでしたからね。もう、動いているんでしょうか。。

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–サムライカレーがあるプノンペンよりも段違いに否かなバッタンバン。ここで、半年間も何をしていたでござるか?

カンボジアで様々な事業を行っている会社にインターンとして勤めさせていただき、農業機器部門で働かせていただきました。主な仕事は、農業機器の債権回収。割賦形式販売でトラクターなどの農業機器を買ってくださったカンボジア人の農家の方々の債権管理・回収を行う仕事です。

–債権回収!?ナニワ金融道でござるか?

それほどえげつないものではないです。
回収自体はカンボジア人スタッフが行うのですが、現在の支払い状況を確認し、遅延が発声してもらっているものなどをピックアップし、スタッフと一緒に協力して回収に行く。その他、契約書のチェックや入出金の誤差の確認などの仕事をしていました。

–なるほど。回収自体はカンボジア人スタッフがやるということで、直接お客さんと話をする感じではないのでござるな

はい。ほとんどのお客様はクメール語しか話せないですから。ほとんどの業務は、スタッフと英語で行っていました。

–どんなところが大変だったでござるか?

スタッフがなかなか腰が重いところです。
回収が滞っているところは、滞っている理由がある。行っても難しい交渉になったり、イヤな顔をされたりと大変なんです。

カンボジア人は、日本人以上によく言えば人がいい、悪く言えば消極的という国民性があり、交渉事が苦手な人が多い。そんな重い腰を上げないスタッフを、しっかり見張り、回収に行ってもらうのが大変でした。

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動かすコツは、とにかく、しつこく言い続けること。
スタッフが嫌になるまで何度もいいつづけると、いずれ動いてくれる。そして、それをやり続けると、そのうち認められて、しつこく言わなくても動いてくれるようになる。こうなってからは、比較的に楽に業務が回せるようになりました。

–サムライカレー、インターンの中でどんなことを学んだでござるか?

お金を稼ぐというのがどういうことかを学びました。

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サムライカレーでカレーや寿司を作ってお客様に売る。
インターン先で農耕機器を売って、回収をする。
リアルにお金をもらう仕事をすることで、お金ってこうやって稼ぐんだということを知りました。

今まで、お金を稼ぐということはバイトをすることしか知りませんでした。いわれたことをこなして、その対価としてお金をもらう。作業の対価としかお金を考えていませんでした。

しかし、リアルなお金のやりとりを体験することで、
「お金は、自分で何かをつくり、お客さんに喜んでもらい、その対価としてもらうものだ」ということに気付いたんです。作業の対価ではなく、お客さんの役に立つことの対価。そして、その「お客さんに役立つこと」が自分しかできないことであればあるほどたくさんの対価をもらえる。
「作業」ではない「事業」の感覚を掴めたのが一番よい学びでした。

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–その「商売」を自分でやってみたいとは思わないでござるか?

思います。
僕は、大学3年から1年間休学をしており、大学卒業まであと2年半ほどあります。その間に自分で「事業」をしてみたいと思いました。

自分に出来ることは、カンボジア人の人たちと一緒に仕事をする体験をしたこと。彼らにどうやって頼めば仕事をしてくれるか、どういういい方をしてはいけないかは、多くの日本の人よりは知っています。

また、カンボジア在住の日本人・カンボジア人の知り合いがたくさんいたり、ボランティアなどで知り合った東京以外の知り合いの方もたくさんいます。その様な人たちの話をたくさん聞いているなかで、ひとつの「事業」を思いつきました。これをやってみたいと思います。

(この後、その事業のプランをとうとうと語り始めたが、企業秘密なので省略でござる)

日本側のニーズもある。カンボジア側の協力者もいる。日本で自分がサポートできる。
お客様も喜ぶし、カンボジア側も喜ぶ。そして、この仕組みを提供できるのは自分くらいしかいない。

プランをもう少し詳細化して、今年中には動きだし、大学在学中に結果をだせるように動いていきたいと考えています。

–たしかに、いい「事業」だと思うでござる。是非頑張ってくだされ。

ありがとうございます。
カンボジアでカレー屋やったり、事業をやっている社長と一緒に働いていると、こうやって「お金を稼ぐ」ということ「お金の匂いを感じる」という回路に電気が通った気がします。

たとえ、同じような状況に置かれたりしても、カンボジアに来る前の自分だったら、とても「事業」のアイデアを考えるなんてことはできなかったと思います。それは、そんなことを考えようと思ったこともなかったからです。
「事業」を考えるきっかけを作ってくれたサムライカレープロジェクトには本当に感謝しています。

–日本のほとんどの人はこの「事業」を考えるということができず「作業」を行う事に終始しているでござる。竹原君は大学卒業後、どんなことをしたいでござるか?

事業の経験を活かして、会社に入り何かをしたいと思います。
今回のインターンで農業に興味を持ったので、その分野に飛び込んでみたいと考えています。

サムライ君からひとこと

大学では法学部に所属している竹原君。
サムライカレー参加時は「法律の知識を活かして、海外で仕事ができる人になりたい」と言っていたでござる。

しかし、サムライカレー、インターンを経て、自分に出来ることは法律以外にもある。むしろ、法律を知っている人はたくさんいるけど、カンボジアの田舎での業務経験を持っている大学生は自分しかいない。それを使って「事業」できないかと考えるようになったのは、大きな成長でござる。

「作業」の対価ではなく「事業」をすることでお金を稼ぐ。この感覚を持っている大学生は本当に少ないので、就職活動でも他の学生とは全く違った話ができると思うでござる。
まずは「起業体験プログラム」ではない、自ら道を開いていく「事業」でさらにたくさんの体験を積んでいってほしいでござる。2年後、竹原くんと彼の「事業」がどうなっているか、楽しみでござる

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