総合型選抜を考え始めた高校生から、「大会で入賞していないけれど、書ける活動はありますか」と聞かれることがあります。
活動実績というと、資格や受賞歴、長期留学のような目立つ経験を想像しがちです。しかし、部活動や探究、文化祭、アルバイトなども、取り組み方によっては活動実績の材料になります。
この記事では、総合型選抜でどのような経験が使えるのか、目立つ実績がない場合は何を振り返ればよいのかを整理します。
総合型選抜で使える活動実績とは

総合型選抜で使えるのは、全国大会の受賞歴や難関資格だけではありません。文部科学省の実施要項でも、活動報告書などを活用し、志願者の能力や意欲、適性を多面的に評価する考え方が示されています。
「志願者本人の記載する資料を必ず評価に活用する。」
その直後の注記では、本人が記載する資料として次が挙げられています。
「活動報告書、大学入学希望理由書及び学修計画書等。」
つまり、総合型選抜では、活動報告書などの本人作成資料を評価に使うよう定めています。
ただし、何を評価するかは大学や選抜方式によって異なります。まずは志望校の募集要項を確認し、対象となる活動や期間、必要な証明資料を確かめてください。
部活・探究・アルバイトも実績になる

活動実績の候補は、学校の内外にあります。大切なのは、活動名の立派さではなく、その中で自分が何を担当し、どのように動いたかです。
たとえば部活で入賞していなくても、練習方法を変えた経験や後輩を支えた経験は振り返れます。アルバイトや短期研修も、本人の役割と行動を具体的に説明できるなら候補になります。一つずつ見直してみましょう。
| 活動の種類 | 実績として整理できる例 | 振り返るポイント |
|---|---|---|
| 部活動 | 練習方法の改善、後輩指導 | 成績以外に担った役割 |
| 探究活動 | 調査、取材、実験、発表 | 仮説をどう確かめたか |
| 学校行事 | 文化祭、体育祭、委員会 | 自分で判断した場面 |
| 地域活動 | ボランティア、地域行事 | 現場で気づいた課題 |
| アルバイト | 接客、業務改善、新人指導 | 任された仕事と工夫 |
| 海外活動 | 留学、研修、国際交流 | 現地で実際に取った行動 |
活動実績を選ぶ5つの基準
数字で示せる成果がなくても、作業時間を短くした、後輩が動きやすい仕組みを作ったなど、具体的な変化があれば十分に振り返る材料になります。
実績がないときの振り返り方

「何も実績がない」と思ったら、高校入学から現在までを時系列で振り返ってください。部活や行事だけでなく、困ったこと、任されたこと、自分から提案したことも書き出します。
文化祭の模擬店でも、発注、予算管理、販売方法の変更などに分けると、自分の行動が見えてきます。活動期間の長さだけで判断せず、何を考えて動いたのかまで確認することが大切です。
これから活動を始めるなら

これから活動を始めるなら、有名な団体か、海外へ行けるかだけで選ばない方がよいです。見学で終わらず、自分で考える場面があるか、担当する仕事があるか、結果を受けてやり直せるかを確認してください。
サムライカレーでは、現地調査から販売、改善、成果発表までをチームで行います。海外へ行った事実ではなく、自分の行動を振り返れる経験かどうかで選ぶのが基本です。
海外での活動を検討している場合は、「高校生が海外に行きたいと言ったら?親が確認したい判断ポイント」も参考にしてください。
活動実績を志望理由につなげる

活動実績は、書類の欄を埋めるためのものではありません。その経験から何に疑問を持ち、大学で何を学びたいと思ったのかまで整理すると、志望理由にもつながります。
例えば、経営学部を志望するなら、飲食店で働いた事実より、売れ残りや人員配置に疑問を持った経緯の方が伝わります。入試で使えそうかより、自分の言葉で詳しく話せる経験を選んでほしいと思っています。
活動と大学での学びをつなげる方法は、「総合型選抜で受かる人は何が違う?経験を学びにつなげる準備の仕方」で詳しく解説しています。

総合型選抜の活動実績は、受賞歴や資格だけではありません。部活動や学校行事、アルバイトの中にも、自分で考えて動いた経験はあるはずです。
まずは高校生活を振り返り、任されたこと、困ったこと、工夫したことを書き出してみてください。そのうえで、志望校の募集要項と照らし合わせます。
これから活動を始める場合も、入試で使えそうかだけで選ぶのではなく、自分がどこまで関われるのかを確認することが大切です。見学して終わる活動より、考えて試し、結果を受けて改善できる活動の方が、自分の言葉で話せる経験になります。



