3-1.5日で100人試食会を開催せよ!(原料調達編)
4-1.サムライカレー開店への道
さて、たった5日で準備したサムライカレー100人大試食会。
全日からFacebookなどでの広報と、数百枚のビラを配って近所にご挨拶。
紙皿、よし。
スプーン、よし。
アンケート用紙、刷った!
テーブルクロスは…買ってない!
そんなこんなで、12時スタートのギリギリまでてんやわんやで準備は進みます。
「お店やってる感を出すために、出入り口で鍋をぐりぐりしよう!」
「遠くから来てくれたVIPの人は奥の席に!」
「カンボジア人の人にアンケート取るとき、英語でだいじょうぶかな?」
目標人数は100人。
できたら、カンボジア人の人たちにたくさん来て、カレーの味を試して欲しい。
この前に、近所の道ばたで数十人のカンボジア人の人たちに試食をしてもらったけど、
それなりに好評だったから、きっとだいじょうぶ…だと思う。
日本のカレーっぽくしたものの、やっぱりインドスパイスから作っているから、ザ・ジャパニーズカレーともちとちがう…けど、たぶんだいじょうぶ…のはず!
ドキドキしながら、開始を待ちます。
お客さん、キター!
料理研究家のとまこちゃんはともかく、他のメンバーは自分たちが作った料理を見ず知らずのひとに食べてもらうのは初めての体験。これは…緊張しますね…。
おおかた好評のカレーライス
「思ってたより本格的!」
「これで、4ドル以下だったらかよう!」
などといってくれると、本当に嬉しくなります。
大企業で働いていると、お客さんと直接触れあう機会が少なく、自分の仕事が誰を喜ばせているのかわからなくなりますが、飲食は目の前にお客さんがいて、その感想をダイレクトに受けられるので、怖くもあり、楽しくもあり。
一方カンボジアの人たちはどうかというと、みんなニコニコして
「おいしい」
と答えてくれます。
でも、「ちょっと辛いかな」「カレーだったらココナッツミルクがはいっていないと…」などという声も出てきます。
たしかに、先日、カンボジア人に連れてってもらった現地のカレー屋のカレーは、ココナッツミルクたっぷりの、全然辛くないカレー。もしかしたら、カンボジアの人たちは、辛いの苦手かも…。
「ちょっと、甘口作ってみようか?」
その場でバイクタクシーに飛び乗り、ココナッツミルクを買いに行くメンバー。1週間でものすごく行動が軽やかになりました。
「で、ココナッツミルクってどこで売ってるんだっけ?」
考える前に、行動!です。
甘口のカレーを作って、カンボジア人に食べてもらうと、結構好評。
でも、気になるのは、カンボジア人の来客数がちと少ないことです。
ココナッツミルクを買うときに使ったバイクタクシーのお兄ちゃんを「タダだから!」といってお店に誘ってもなかなか入ってくれません。
「もしかしたら、バイクタクシーの兄ちゃんとかは、いつも屋台で食べているから、こういうソファーがあるような店、入り慣れていないのかも…」
今後の課題も見えてきました。
さて、時は流れで午後3時前。お客さんの数は約70人。あと30人で目標達成!と思ったのですが、「なんか、焦げ臭くない?」
店の前で鍋で火をかけ続けたカレーの底がちょっと焦げてしまったようです。
「香ばしい…ですね…。」
「燻製カレーということにしては…どうかな…」
「撤収!」
残念ながら、最初の大規模ミッションは、100人目標70人達成に終わりました。
自信も得たけど、課題も見えた。
こうやって、サムライカレーはちょっとずつ前進していくのです。
3-1.5日で100人試食会を開催せよ!(原料調達編)
4-1.サムライカレー開店への道
本連載は、毎週1回更新されます。
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