ガクチカでグループ活動の経験をどう伝えるか悩んでいませんか?本記事では、企業が注目するポイントと伝え方のコツを、総合型選抜に強い専門家の視点でわかりやすく紹介します。実例付きで今日から実践できます。
採用担当が注目する「チームで取り組んだ経験」とは

就職活動において、多くの学生がエントリーシート(ES)や面接で問われるのが「チームで取り組んだ経験」です。企業がこの質問を重視するのは、学生の中にある“個の力”ではなく“集団の中での力”を見たいからです。個人で成果を出すことも重要ですが、実社会においては常に他者との関わりが求められます。つまり、グループの中で どんな価値を生み出したか、どんな役割を果たしたかが評価されるのです。
なぜ企業はグループ活動の経験を評価するのか
企業では、職種を問わずチームでの協働が基本となります。たとえば、営業職なら他部署との連携、開発職ならプロジェクト単位での進行が日常です。学生時代のグループ活動は、その“予行演習”のようなものと考えられます。「個人で優秀な人より、周囲を巻き込みながら成果を出せる人。」が必要とされています。
大学時代のサークルやゼミ、アルバイトでのチーム経験は、そのまま企業での行動予測材料になります。単に「頑張りました」ではなく、組織の中でどんな立場をとり、どう周囲に影響を与えたのかがポイントです。
また、企業は応募者の人物像を把握するために、個人の行動原理を知りたがっています。チーム活動の経験は、そうした内面を浮かび上がらせる材料となるため、非常に注目度が高いのです。
チーム経験から読み取られる能力(協調性・主体性・課題解決力)
グループ活動の経験から企業が読み取ろうとするのは、以下のような能力です。
- 協調性:意見が異なる中でも円滑にコミュニケーションを取り、関係を築ける力
- 主体性:他人任せにせず、自分から動き、変化を起こす力
- 課題解決力:困難な状況に対して粘り強く考え、工夫しながら突破口を見つける力
ただ「みんなと頑張った」ではなく、自分の役割や思考、行動を具体的に伝えることが求められます。
ガクチカでグループ経験を語るときは、自分の立場からどう行動し、どんな影響を与えたのかを振り返ってみてください。それが、あなたの価値を最も効果的に伝える方法になります。
ガクチカで使えるグループ活動の具体例

ガクチカでは、個人の成果だけでなく「チームで何を成し遂げたか」も重視されます。企業は、学生がどのような環境でどんな役割を担い、どのように周囲と関わってきたのかを知りたがっています。ここでは、採用担当に評価されやすいグループ活動の具体例を紹介し、どのようにガクチカとして活用すべきかを解説します。
サークル・ゼミ・インターン・アルバイトの活用例
大学生活でのグループ活動には、サークル・ゼミ・インターン・アルバイトなどがあります。それぞれの場面で経験できる役割や成果は異なりますが、いずれもチームとして動いた実績があればガクチカに活用できます。
活動種類 | 活用できる経験内容 | アピールできる能力 |
---|---|---|
サークル | イベントの企画運営、後輩指導など | 統率力・実行力・調整力 |
ゼミ | 研究発表、文献分析、グループワーク | 分析力・論理構成力・対話力 |
インターン | 商品企画、グループディスカッション、提案業務 | 問題解決力・主体性・協働スキル |
アルバイト | シフト調整、新人教育、繁忙対応 | 責任感・柔軟性・タスク管理スキル |
大切なのは「どんな役割を担い、どんな価値をチームにもたらしたか」を具体的に言語化することです。自分の経験を見つめ直し、採用担当に伝わる形に整理してみてください。
高校時代のグループ活動でも通用する条件とは
大学での経験が少ない学生にとって、高校時代の活動をガクチカに使うことは有効です。ただし、単なる思い出話では通用しません。評価されるには、「主体的な関与」と「チームとしての工夫や成果」が必須です。
たとえば、ある学生は高校の文化祭でクラス企画の責任者を務めました。クラス内で意見が割れて進行が滞った際、全員から意見を集め、折衷案を作成。結果的に出し物が校内コンテストで最優秀賞を受賞しました。このように、工夫と成果が具体的であれば、高校時代のエピソードでも十分評価されます。
特に、総合型選抜を経験した学生であれば、高校時代からプロジェクト型の活動や外部連携型の取り組みをしているケースもあり、むしろその方が独自性のあるガクチカとして強くなります。
重要なのは、年齢や学年よりも「行動と成果」が語れるかどうかです。ガクチカを考える際には、過去の経験を振り返り、自分がどのように関わったのかを掘り下げて整理してみましょう。過去の経験に価値がないのではなく、伝え方次第で強みとして活かすことができます。
採用担当に響く!効果的な伝え方のフレーム

どれほど良い経験をしていても、それをうまく伝えられなければ評価にはつながりません。企業の採用担当は、学生のガクチカから「仕事においてどう活躍できるか」を想像しようとしています。そのためには、伝え方に工夫が必要です。ここでは、ESや面接で効果的に伝えるための構成テンプレート「STAR法」と、自分の貢献を明確に伝えるためのポイントを紹介します。
STAR法を使った構成テンプレート
STAR法は、多くの企業が面接評価の基準として使っているフレームワークです。以下の4つの要素を順に展開することで、読み手にわかりやすく伝わる文章になります。
- S(Situation):背景や状況
→ どんな活動で、どんな課題があったのか - T(Task):自分に与えられた役割や目標
→ 何をしなければならなかったのか - A(Action):実際にとった行動
→ どのように考え、どう動いたのか - R(Result):結果と学び
→ どんな成果があり、何を得たのか
STAR法は、行動の根拠や成果が明確になり、信頼感が高まります。
書く前に、自分のエピソードをこの4段階に分けて整理してみましょう。伝える内容がまとまりやすくなり、面接でも一貫した受け答えが可能になります。
自分の役割・貢献を明確にするためのポイント
グループ活動でありがちなのが、「みんなで頑張った」という表現です。しかし、採用担当が知りたいのは“あなた”がどう貢献したかです。個人の行動を具体的に伝えることで、初めて評価されます。
以下のような観点から、自分の役割を洗い出してみましょう。
- 自ら立候補したことはあったか
- 問題発生時に自分がどう動いたか
- 他メンバーの意見をどうまとめたか
- 結果にどんな影響を与えたか
役割だけでなく、自分のアイデアや行動がチームにどんな価値をもたらしたのかを言語化できると、説得力がぐっと増します。
ガクチカは、実績を自慢する場ではありません。自分の行動や思考が、他者やチームにどう影響を与えたかを丁寧に語ることで、面接官の記憶に残る存在になります。まずは一度、自分の経験をSTAR法で整理し、役割と貢献を具体的な言葉に落とし込んでみましょう。伝え方ひとつで、ガクチカは格段に強くなります。
「例文」で学ぶガクチカ〜成功する表現のコツ

ガクチカでは、自分の役割や行動をどれだけ具体的に伝えられるかが評価を分けます。単なる努力のアピールではなく、「どのように」「なぜ」「どんな結果が出たか」を整理して伝える必要があります。ここでは、役割別の例文と、トラブル対応を題材にした表現のコツを紹介します。
リーダー経験・調整役・裏方などの立場別例文
役割が違えば、アピールすべきポイントも異なります。以下は、それぞれの立場で使える例文です。
■ リーダー経験(ゼミ活動の発表チーム)
「私はゼミの研究発表に向けたチームのリーダーを務め、メンバー5名の進捗管理と発表資料の構成を担当しました。個々の作業速度に差があったため、進捗確認シートを作成し、週1回のオンラインミーティングを実施。その結果、予定より3日早く資料が完成し、発表会では教授から“構成が論理的で非常にわかりやすい”との評価をいただきました。」
■ 調整役(サークルの合宿企画)
「サークル合宿の計画で意見が対立したとき、私は各グループの希望を整理して全体を調整しました。まず、アンケートで希望内容を把握し、費用と日程のバランスを取った案を3つ提示。最終的に全員が納得できるプランで合宿を実施できました。」
■ 裏方(アルバイトでの裏方業務)
「飲食店のアルバイトで、調理補助としてピーク時間のオーダー処理を担っていました。効率を上げるため、注文の流れを記録し、配置を見直す提案を店長に行った結果、料理提供時間を平均1分短縮できました。」
役職や立場に関係なく、チームへの影響や改善への貢献を具体的に伝えることがポイントです。
チーム内で起きたトラブルとその対応をどう書くか
ガクチカで強い印象を残すのは、成功体験だけではありません。トラブルや困難にどう向き合い、乗り越えたかを語ることで、柔軟性や粘り強さを伝えることができます。
トラブルを書き出す際は、以下のように整理すると効果的です。
- 何が問題だったか(状況)
- 自分がどう動いたか(行動)
- 何を得たか(学び)
失敗や対立も、きちんと向き合えば「成長の証」として伝えられます。怖がらず、自分らしい経験を振り返ってみてください。どんな役割でも、伝え方しだいでガクチカは強みに変えられます。まずは紙に書き出して、整理することから始めましょう。
「チームワークが特技」と言える人になるために

チームワークは、多くの就活生がガクチカでアピールしたい強みの一つです。しかし、「協調性があります」「チームで頑張りました」といった表現だけでは、採用担当の心には届きません。本当に伝わるチームワークのアピールには、行動ベースでの具体的な説明と、自分の強みにつなげる言い換えの工夫が必要です。
行動ベースで語る「協調性」アピールの方法
協調性をアピールする際には、自分がどのように「周囲と関わったか」「その結果どうなったか」を明確に伝える必要があります。表面的な言葉ではなく、実際の行動や工夫を描くことが大切です。
協調性を伝える際のポイントは以下の通りです。
- 誰とどのように関わったか(人数・関係性など)
- どんな工夫や配慮をしたか(聞き方・まとめ方など)
- 結果としてどんな変化があったか(全体の雰囲気や成果)
数値で成果を示す必要はありませんが、具体性は必須です。「自分の働きかけでどう変わったか」を中心に組み立てましょう。
グループ経験を特技や強みにつなげる言い換え術
ガクチカで語った経験を、ESや面接で「私の特技は〇〇です」と表現するには、言い換えの工夫が欠かせません。特技とは、生まれつきの能力ではなく、経験を通じて身につけた“再現可能な力”として語ることが重要です。
たとえば、サークルのイベント運営でチームのスケジュールを調整しながら円滑に企画を進めた経験があるなら、それは「複数の立場を尊重しながら意見をまとめる力」として再定義できます。単に「調整力」や「まとめ役」とせず、「関係構築力」や「合意形成スキル」といった言い方に変えることで、よりビジネスシーンを想起させる表現になります。
下記のような言い換えの例を参考にしてください。
経験の内容 | 言い換え例 |
---|---|
メンバーの意見をまとめた | 合意形成力/意見調整力 |
会議の進行役を担った | ファシリテーションスキル |
相手の意見を尊重した | 関係構築力/傾聴力 |
ガクチカを特技や強みとしてアピールするコツは、「行動→スキル→強み」の順でつなぐことです。行動に裏打ちされた強みこそ、説得力のあるガクチカになります。
自分がチームでどのように動いたのかを見直し、それをどんな力として語れるかを考えてみてください。
よくある質問

Q. ガクチカでGPAが3は優秀ですか?
GPA3.0は、平均的またはやや上の評価といえます。大学や学部によって基準は異なりますが、多くの企業はGPA単独よりも、学生の主体的な取り組みや経験を重視します。ガクチカで自分の強みを具体的に伝えられれば、GPAが3でも十分に評価されます。
Q. ガクチカで書いてはいけないことは何ですか?
虚偽の内容や過度な誇張は避けるべきです。また、「努力した」や「頑張った」など曖昧な表現だけで終わるのもNGです。客観性のない自己評価や他人の批判もマイナス評価になります。具体的な行動や工夫、成果を交えて、誠実かつ論理的に書くことが大切です。
Q. ガクチカが嘘をついている割合は?
正確な割合は公開されていませんが、就活関連の調査では「多少の脚色をした」と答える学生は全体の3~4割にのぼります。ただし、面接では事実確認が行われるため、嘘は見抜かれやすく、信頼を失うリスクが高くなります。正直に自分の経験を語ることが信頼につながります。
Q. 就職活動中の若者が使うガクチカとはどういう意味の言葉でしょうか?
「ガクチカ」は「学生時代に力を入れたこと」の略で、エントリーシートや面接で必ず聞かれるテーマの一つです。アルバイト・サークル・ゼミ・ボランティアなどの活動を通じて、自分がどのように考え、行動し、成長したかを伝えるための重要な自己PR項目です。
Q. GPA4どれくらい?
GPA4.0は、多くの大学での最高評価に相当し、全ての科目で最高ランクの成績を修めた場合に得られます。取得は難易度が高く、大学によっては数%しか到達できないこともあります。ただし、GPAが高ければ自動的に就活で有利になるわけではありません。
Q. GPAが3以上の学生の割合は?
文部科学省などの公的データはないものの、大学や調査機関によると、GPAが3.0以上の学生は全体の約20〜30%程度とされています。ただし、大学ごとの評価基準や分布のばらつきがあるため、GPAの絶対値よりも取り組み姿勢や内容が重視される傾向があります。
グループ活動の経験は、伝え方次第でガクチカの大きな武器になります。どんな立場でも自分らしさを具体的に言葉にすることで、面接官の印象に残る自己PRが可能になります。
サムライカレープロジェクトは、学生がカンボジアなどで日本式カレー店等の立ち上げから運営までをチームで行う実践型インターンです。仕入れ、接客、売上管理まで全てを学生主導で行うため、協調性や課題解決力、主体性を磨く絶好の機会になります。実際にこの経験をガクチカとして語り、外資系企業などから内定を得た参加者もいます。グループで一つの目標に挑んだ経験は、強いアピール材料になります。

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