「総合型選抜と併願の違いって、どちらを選んだら有利なんだろう?」そんな疑問を持つ受験生に向けて、専願や単願の意味、大学ごとのルール、滑り止め校の考え方をわかりやすく解説します。迷いや不安を整理し、納得できる受験戦略を立てられる内容です。
総合型選抜と併願の違いをシンプルに理解する

総合型選抜は、学びたい理由や活動実績を多面的に評価する方式です。ただし、出願の仕方(専願か併願か)によって合格後の進路や準備の負担は大きく変わります。まずは用語の意味を正しく理解し、その違いが合否戦略にどのように影響するのかを整理していきましょう。
単願・専願・併願の基本定義
- 単願:その大学(学部)にのみ出す前提で、他校への出願をしない約束。
- 専願:合格したら必ず入学する約束。多くは他方式や他大学への出願制限がかかります。
- 併願:他大学や他方式と同時並行で出願でき、合格後の進学先を選べます。
いずれも最終判断は募集要項に明記された条件が基準です。呼び方が似ていても拘束の強さが異なる点に注意してください。
「併願可」の意味と誤解されやすい点
「併願可」は“なんでも同時に受けてよい”ではありません。
- 同一大学内で方式横断が不可の例あり
- 合格後に誓約書や入学金の納付期限が設定されることあり
- 一般選抜との並走は可でも、日程が重なり対策が薄まる恐れ
ここを見落とす受験生は少なくありませんが、募集要項の条件・期限・辞退可否を一覧にまとめて確認すれば、無駄な出願を避けて計画を整理することができます。
専願と併願どちらが受かりやすいか
結論は「大学と学部で異なる」です。専願は志望意欲や適性の密度を示しやすく、評価が通りやすい場面があります。ただし合格したら進学する拘束が強く、他校比較の余地は小さくなります。併願は選択の幅を確保できますが、準備が分散しがちです。判断の軸は次の三点。
- 第一志望への意思の強さ
- 小論文・面接の仕上がり
- 家計や通学条件
迷うときは、第一志望は専願で勝ちに行き、並走分は併願で安全校を確保する形を叩き台に、要項と日程表で実行可能性を点検してください。
総合型選抜の特徴と欠点

総合型選抜は「学力試験だけでは測れない力」を見極める方式として広がっています。小論文や面接で自分の考えを伝えることが中心になるため、教科試験が得意でない人にとっては大きなチャンスとなります。ただし、メリットの裏側には見落としやすい欠点も存在します。ここでは特徴と注意点を整理します。
評価方法(小論文・面接・活動実績)
総合型選抜では、以下の要素を組み合わせて評価する大学が多くあります。
- 小論文:課題文を読んで論理的に考えをまとめる力
- 面接・口頭試問:志望理由や学びたいテーマを自分の言葉で伝える力
- 活動実績:部活動・ボランティア・資格試験などの取り組み
ある大学では、面接の比重が50%を占め、学業成績よりも「どれだけ熱意を言語化できるか」が合否を分けることもあります。この多面的評価こそが総合型の特徴です。
年内合否のメリット
総合型選抜は秋から冬にかけて合否が出るため、年内に進路が決まるケースが多いです。これにより受験生は精神的な余裕を得られ、残りの高校生活を課外活動などに充てることができます。実際に「11月に合格が決まり、安心して学校行事に取り組めた」という声もあり、精神面のメリットは大きいです。また、保護者にとっても学費や住居の準備を早めに始められる利点があります。
欠点:専願制・辞退不可リスク・準備負担
一方で、総合型選抜には注意点もあります。
- 専願制の縛り:合格後に必ず入学を求められる方式があり、他大学との比較ができない
- 辞退不可リスク:合格後すぐに入学金納付を求められる場合があり、辞退が難しい
- 準備負担:小論文や活動報告書、面接対策などに早期から時間を割く必要がある
ある受験生は「夏休みの段階から面接準備に追われ、部活動との両立が難しかった」と振り返っています。こうした負担を理解したうえで、専願か併願かを判断することが欠かせません。
総合型選抜は大きなチャンスですが、特徴と欠点を正しく理解することが、後悔のない選択につながります。
総合型選抜と併願の関係

総合型選抜は「専願」という言葉がつきものですが、実際には大学や学部によってルールが異なります。専願といいながら他方式との併願が認められる場合もあり、逆に条件付きの「併願可」も存在します。ここでは総合型と他方式との関係を整理します。
総合型は専願で併願できる?大学別ルール
「専願」とされる総合型でも、すべての大学で他出願が禁止されるわけではありません。
- 完全専願型:合格したら必ず入学。合格後の辞退は不可。
- 条件付き専願型:合格時点では辞退不可だが、他大学合格後に進学先を変更できる場合もある。
- 実質併願可型:募集要項に「合格後に入学意思確認あり」と書かれており、納付期限まで判断を保留できる。
このように「専願」の運用は大学次第です。例えば私立大学の一部では、総合型専願と記載していても他大学との併願を容認しているケースも見られます。必ず募集要項の“専願”の定義を確認しましょう。
総合型と一般選抜の併願可否
多くの大学では、同一年度に総合型と一般選抜を併願できます。総合型に不合格だった場合、一般選抜に挑むことができるのです。ただし注意点は以下の通りです。
- 同一学部内の複数方式併願が不可のケースあり
- 合格後に入学金納付を求められると、一般選抜の結果を待たずに判断が必要
- 勉強時間の配分が難しく、一般試験科目の対策が手薄になるリスク
「総合型で挑戦しつつ、一般で安全校も確保する」受験生は多いですが、日程と準備の両立をどう設計するかがポイントです。
総合型と推薦型の併願可否
総合型と学校推薦型(指定校・公募)の併願は、大学や高校の方針によって大きく異なります。
- 禁止される場合:校内で出願調整があり、総合型か推薦かのどちらか一方に絞る必要がある
- 許可される場合:大学側が方式横断を認めており、複数の方式に挑戦可能
- 注意点:推薦型は「専願」が条件のケースが多く、合格したら辞退不可となることが多い
実際に、高校で「指定校推薦に出すなら総合型は出せない」と校則で定めているところもあります。そのため、大学の募集要項と高校側の出願ルールを両方確認することが欠かせません。
総合型と併願の関係は「大学ごとのルール」と「高校の方針」が重なるため、一律には語れません。志望校と高校の先生に早めに確認することが、失敗を防ぐ第一歩です。
「専願と併願どっちが有利か」を考える

受験生や保護者の間でよく議論になるのが「専願と併願ではどちらが有利か」という問題です。実際には単純に優劣をつけられるものではなく、志望度・学習状況・リスク管理の仕方によって答えが変わります。ここでは判断に必要な観点を整理します。
合格可能性と拘束力の違い
専願方式は「第一志望への強い意志」を示せるため、評価のプラスに働くことがあります。大学側も「入学意思が確実」と考えるため、募集人数の調整上も有利になりやすいのです。反面、合格後は辞退できない場合が多く、進路選択の幅は狭まります。
一方で併願は、合格しても進学を強制されないため選択肢が広がりますが、大学側から見ると「本命度が低い」と受け取られることもあります。この点が合格可能性に微妙な差を生むのです。
学習計画への影響
専願を選ぶと、準備はその大学に完全にフォーカスできるため、小論文や面接対策を深めやすいです。ただしその分、一般選抜の科目学習に手が回らなくなる傾向があります。
併願を選ぶ場合は、総合型対策と並行して一般試験対策も行う必要があるため、計画の負荷は大きくなります。特に「総合型が本命だが、一般も安全校で受ける」というケースでは、勉強時間の配分に工夫が求められます。
安全校確保とのバランス
実際の受験戦略では、「専願で第一志望に挑みつつ、併願で安全校を確保する」形が現実的です。専願一本に絞ると合格すれば安心ですが、不合格の場合のリスクが大きくなります。
一方、併願を活用すれば、すべり止め校や学費・立地を考慮した選択肢を持てるため、安心感が増します。ある受験生は「専願で第一志望に合格し、一般で併願していた大学を辞退したが、滑り止めがあったおかげで精神的に余裕を持てた」と話しています。
専願か併願かを選ぶときは、「合格率の高さ」だけでなく「不合格になったときのリスク」や「日々の学習計画」もあわせて考えることが大切です。
受験戦略としての滑り止め校の考え方

「第一志望に落ちたらどうしよう」という不安は、多くの受験生が抱えます。その不安を和らげるのが滑り止め校の存在です。滑り止めは単なる保険ではなく、戦略的に選ぶことで安心感を得られ、結果的に第一志望への集中度も高まります。ここでは滑り止めをどう位置づけるかを整理します。
滑り止めは何校が目安か
一般的には 2〜3校 が現実的な目安です。1校ではリスク分散が不十分になり、5校以上になると受験日程や出願費用が過剰になります。たとえば、ある受験生は第一志望に加えて難易度の異なる2校を滑り止めとして受験し、結果的に合格を複数確保できたことで安心して進学先を決められました。
学費・通学距離・進学意志の観点
滑り止めを選ぶ際は「受かったけど行きたくない学校」を避けるのが鉄則です。実際に進学する可能性を踏まえ、次の視点で選びましょう。
- 学費:奨学金や家計の負担に見合うか
- 通学距離:通える範囲か、それとも下宿が必要か
- 進学意志:仮に第一志望に落ちた場合でも納得して通えるか
これらを考慮することで、万一の場合でも後悔の少ない進路選択が可能になります。
総合型合格後に滑り止めをどう扱うか
総合型で合格を得た後は「滑り止め校を受けるべきか」が問題になります。専願型の場合は辞退不可のため受験自体ができなくなりますが、併願可型なら滑り止めをキープすることも可能です。ただし、合格後すぐに入学金の納付を求められるケースがあるため、一般選抜や他校の結果を待つ余裕があるかを確認する必要があります。
実際に、11月に総合型で合格し入学金を納付した後、一般選抜でより希望度の高い大学に合格して進学先を変更した例もあります。ただし、この場合は納めた費用が戻らないため、家計への影響を想定しておくことが大切です。
滑り止め校は「安心のための余分な出願」ではなく、将来の進路を支える大切な選択肢です。数や条件を冷静に決めておくことで、受験全体をより安定させることができます。
ケーススタディで理解する違い

「専願と併願のどちらがよいか」は言葉だけでは分かりにくいものです。そこで実際の受験パターンを取り上げると、違いがより具体的に見えてきます。ここでは3つの代表的なケースを整理し、それぞれのメリット・リスクを比較します。
総合型専願で第一志望一本化した場合
第一志望の大学に強い思いがある受験生Bさんは、総合型の専願方式を選択しました。夏から志望理由書や小論文を集中して磨き、11月には合格を獲得。残りの高校生活を安心して過ごせました。
- メリット:準備を一点集中できる/合格可能性が高まりやすい
- デメリット:不合格時に他の選択肢がない/精神的なプレッシャーが大きい
総合型+一般選抜を併願した場合
受験生Cさんは「総合型で挑戦しつつ、安全校は一般選抜で確保」する戦略を取りました。総合型の準備を進めながら、基礎科目の勉強も続け、年明けに一般入試で滑り止めに合格。総合型は不合格だったものの、最終的に納得できる大学に進学しました。
- メリット:選択肢を複数持てる/リスクを分散できる
- デメリット:準備負担が大きい/集中力が分散する可能性
総合型+推薦型を併願した場合
受験生Dさんは総合型と公募推薦の両方に挑戦しました。高校の出願枠を調整する必要がありましたが、最終的に総合型で合格。推薦枠は辞退しました。
- メリット:総合型が不合格でも推薦でチャンスがある/早期に合否が出やすい
- デメリット:高校の出願ルールに左右されやすい/専願条件が重なると受験できない場合がある
この3つのケースから分かるように、「どれが有利か」は人によって異なります。大切なのは自分の志望度や学習状況、学校のルールを踏まえ、実行可能性の高いプランを選ぶことです。
よくある誤解と注意点

総合型選抜と併願に関しては、募集要項の読み違いや思い込みから誤解が生まれやすい部分です。実際に「受けられると思っていたのに出願できなかった」「合格したけれど辞退できなかった」といった声も少なくありません。ここでは特に注意してほしい3つのポイントを紹介します。
「併願可」と書かれていても条件付きのケース
募集要項に「併願可」とあっても、無条件に他大学・他方式と両立できるわけではありません。
- 「併願可」だが、同一大学内の他学部は不可
- 「併願可」だが、合格後は入学金の納付が必須
- 「併願可」だが、進学意思確認の提出が必要
こうした条件が細かく設定されていることがあります。誤解を避けるには「併願可」と書かれている箇所だけでなく、脚注や注記まで丁寧に確認することが欠かせません。
辞退不可条件を見落とすリスク
総合型選抜では、合格後に「入学を辞退できない」条件が付いている場合があります。特に専願型ではこのリスクが大きく、他大学の結果を待たずに入学金を納める必要が生じることもあります。実際に「合格はしたけれど第一志望ではなかったので後悔した」というケースもあります。募集要項の「辞退に関する規定」「入学金の返還有無」は必ず確認しておきましょう。
高校の出願制限との関係
意外に見落とされやすいのが、高校側の出願ルールです。指定校推薦や公募推薦との併願を制限している学校もあり、「大学側は認めているのに高校が許可しない」というケースが実際にあります。また、担任や進路指導部の調整で出願できる方式が変わる場合もあるため、高校内の規定と大学の募集要項の両方を確認することが重要です。
誤解や見落としは、せっかくのチャンスを逃す原因になります。必ず「大学の募集要項」と「高校のルール」を突き合わせ、条件を一つひとつ確認する習慣を持ちましょう。
まとめ〜自分に合う方式を選ぶための視点

総合型選抜と併願の違いを理解したら、最後に大切なのは「どの方式が自分に合うか」を見極めることです。合格の可能性だけでなく、その後の学びや生活を想定しながら判断する必要があります。ここではチェックすべき3つの視点を整理します。
学びたいテーマの一致度
総合型選抜では「その大学で学びたい理由」が強く問われます。単に合格率やネームバリューだけで選ぶのではなく、自分の興味関心と学部の研究分野がどれだけ重なるかを確認することが重要です。例えば「環境問題に関心があるから環境系学部」「国際交流に積極的だから国際系学部」というように、テーマと大学の一致度を意識すると、面接や小論文の説得力も高まります。
合格可能性と専願リスクの比較
専願は合格率が上がりやすい反面、進路変更が難しくなるリスクがあります。逆に併願は選択肢が広がりますが、準備の負担が増えます。どちらを選ぶにしても「合格可能性」と「進路拘束」の両方を天秤にかけ、自分にとって最適なバランスを考えることが大切です。例えば「第一志望は専願で勝負しつつ、安全校は併願で確保する」という戦略は現実的な選択肢です。
家族・学校と共有しておくべきこと
出願戦略は自分だけで決められるものではありません。入学金や学費の納付時期は家庭の負担に直結しますし、高校側の出願ルールも無視できません。事前に家族や担任と情報を共有しておけば、「合格したけれど辞退できない」「出願できない方式があった」といったトラブルを防げます。
自分に合う方式を選ぶには、学びたいテーマ・合格可能性・リスク・家族や学校の意向をすべて考慮することが欠かせません。これらを整理したうえで計画を立てれば、納得感のある受験につながります。
よくある質問

- 総合型選抜は単願と併願のどちらがいいですか?
-
単願は第一志望に集中できる一方で、不合格時のリスクが大きくなります。併願は複数の選択肢を確保できるため安心感がありますが、準備の負担は増えます。自分の志望度や学習状況に応じて、第一志望は単願、その他は併願で安全校を確保するなど、組み合わせて戦略を立てるのがおすすめです。
- 専願と併願どっちが受かりやすい?
-
一般的に専願のほうが「入学意思が強い」と評価され、合格率が上がりやすい傾向にあります。ただし大学や学部によって基準は異なるため一概には言えません。併願は自由度が高いものの、大学側に本気度が伝わりにくい面があります。志望度の高さを示せるかどうかが合否に影響します。
- 「併願可」とはどういう意味ですか?
-
「併願可」とは、特定の入試方式を受験しても、他の大学や方式を同時に出願できるという意味です。ただし無条件ではなく、同じ大学内での他学部出願や、合格後の辞退条件に制限がつく場合があります。募集要項の注記に細かく書かれているため、必ず確認する必要があります。
- 総合型選抜は専願で併願できますか?
-
「専願」と記載されていても大学ごとに意味が異なり、他大学との併願が認められる場合もあります。一方で、完全専願型は合格したら必ず進学しなければならず、併願できません。高校の出願規定も絡むため、大学の募集要項と高校のルールを両方確認することが不可欠です。
- 総合型選抜の欠点は何ですか?
-
総合型選抜の欠点は、専願制による進路拘束や、合格後の辞退不可リスク、そして準備負担の大きさです。小論文や面接、活動報告などの準備を夏から始める必要があり、学業や部活動との両立が難しくなるケースがあります。また、一般試験対策が手薄になる点も注意が必要です。
- 大学受験で滑り止めは何校くらいするのがいいですか?
-
滑り止めは2〜3校が目安です。1校だけではリスク分散が不十分になり、5校以上は費用やスケジュールの負担が大きくなります。学費や通学条件、進学意志を踏まえて「合格したら実際に通う可能性がある学校」を選ぶことが重要です。無駄な出願を避けることで効率的な受験ができます。
総合型選抜と併願の違いを正しく理解すれば、受験の選択肢が広がり、後悔のない進路決定につながります。募集要項と高校の方針を確認し、自分に合った方式を選ぶことが成功への第一歩です。

