今回は、サムライカレープロジェクト卒業生の紹介をします。
サムライカレープロジェクトの卒業生は、海外で活躍するようになる人が多いです。
サムライカレープロジェクトの卒業生:ゆじーくん
その中のひとりがこのゆじーくん。
彼は史上最年少、中学3年でサムライカレーに参加し、その後イギリスの高校に進学。
2022年現在、世界最難関と言われているミネルバ大学に在学中です。
YouTubeチャンネル:ゆじー/Yuzzy
同時にYouTuberとしてイギリスの高校生活を中心に発信を続け、登録者数19万人以上。
ゆじーくんの著書「ゆじー式」学習法
そして、ゆじーくんは著書も出版しております。
この記事では、この本に8ページに渡って描かれた、カンボジアのカレー屋でゆじーくんが学んだことを講師での私目線を挟んでお伝えします。
中学生が大学生のチームに入れる理由
ゆじーくんの父親に「サムライカレーって、中学生でも参加できるんでしたっけ?」と聞かれて
「基本ダメだけど、保護者の方の十分な理解があれば」と答えたのが、ゆじーくん、中三の秋。
たしか、父親が一緒に来るという話だった気がするのですが、
なんやかや(父親がカンボジアが暑いと知ってめんどくさくなった)で、
12月25日、一人でゆじーくんはカンボジアの首都、プノンペン空港にやってきました。
サムライカレープロジェクトは、日本の若者に、カンボジアでカレー屋の経営体験をすることで、ビジネス(お金を稼ぐこと)を体験してもらうインターンシッププログラム。
このプログラムのポリシーは
「カンボジアのカレー屋では、年齢も学歴も関係ない。なぜなら、東大入試にカンボジアでカレーを売ることに有利な問題は出ないから」
なので、中学3年だからといって、特に特別扱いすることなく、大学生や社会人のチームに参加してもらいました。
このプロジェクトを知ったとき、カンボジアと聞くと正直、地雷、内戦、貧困などのマイナスなイメージしかなかった。
(中略)
企業訪問をするようになってから、未知の世界を覗くことが一種の中毒症状のようになっていたからである。
「ゆじー式学習法」
面白そうなものはとりあえずやってみようというマインドができあがっていたのだ。
そう。このプロジェクト参加に必要なモノは、好奇心と勇気だけ。
英語力も業務経験も、海外旅行経験も何も必要がないんです。
だから、ゆじーくんは、大学生&社会人の中に一人で入っても、ふつうにメンバーの一員として活躍できたのです。
現地に来て、話して、知る事で得られる好奇心
サムライカレー正月プログラムの販売会場は、プノンペンのダイヤモンドアイランドという場所で12/30-1/1にわたって行われる年越しフェスです。
会場に1万人以上いるのですが、外国人は我々10人だけという超アウェー。
ここに、大小数十の店が建ち並び(なぜか枕屋とか時計屋も)、大盛り上がりの会場で何かを売るのです。
この売る「なにか」を自分たちでリサーチして決め、販売を行います。
日本人5-10人(この時は9人)のチームで行うのですが、カンボジア人スタッフを雇うことも可能です。
ゆじーくんのチームがここで販売したのは、かき氷。
といっても、タダのかき氷ではなくチョコ、グミ、カラースプレー、オレオまでぶっこんだ、派手派手かき氷です。
これも、単に思いつきでやったわけではなく、50以上の店で売っているモノを調べたり、カンボジア人にヒアリング&試食を繰り返して考えています。
カンボジア人は甘い物が好きというリサーとは裏腹に、氷の部分は砂糖なしの方がウケが良かったのである。
(略)
さらに、超有力なアドバイスをもらった。
それは「オレオ」をつけるということ。
「ゆじー式」学習法
ハリボーでもコアラのマーチでもなく、試食してくれた大半が口を揃えてオレオと言うのだ。
このようにチームメンバーは自分たちでリサーチをして商品をみつけます。
講師からリサーチの仕方のアドバイスはたくさん入りますが、商品に関するアドバイスは一切ありません。
というか、講師も「かき氷にオレオがウケる」なんて知りません。
たぶん、ネットにもどこにも書いてない。
現地で話を聞いたからこそはじめてわかる情報です。
こうやって「現地に来る、人と話す」ということで、誰も知らなかったことを見つけた喜び。
これが次の好奇心を生み出すわけです。
そして、それを現地の人が買ってくれて、喜んで食べてくれる様子を見ると「知る事で、人を幸せにできる。ビジネスで人を喜ばせることができる。自分もビジネスができた」という成功体験に繋がるんです。
チームで行動することの大切さ
これまでゆじーくんは、個人で行動することが多かったと思います。
しかし、今回はチーム行動。
チームで行動すると、思いもよらないことが起こります。
予算が限られているのに、いきなりメンバーがアレの着ぐるみを買ってきたり。
しかし、それを来て販売したらメチャクチャ売れたりと、何が上手く行くかわかりません。
また、自分のできることを確認することができます。
ゆじーくんはチームメンバーの中では英語が出来る方だったので、中学生ながら、インタビューの中心人物になれたんです。
そして、バイトとして雇ったカンボジア人スタッフが最強の営業マンで、一番たくさん売り上げます。
人には適材適所があり、自分がどんな役割を担うか、メンバーにどんな仕事をしてもらうのかが大切なんです。
自分たちで問題の解決方法を考え、たとえ失敗したとしても協調性を失わず、前向きに行動する大切さを身を以て学んだ。
「ゆじー式」学習法
また、一緒に参加した大学生、社会人の方々には、これ以上ないほど優しく、そして対等に接してもらえたことを心から感謝している。
(中略)
大人になったら、今度は自分が、若い人を受け入れる寛大な心を持とうとも思った。
こんな感じで、ゆじーくんは、いろんな体験をしながら、自分で生きていく道をみつけていきます。
今は、世界最難関のミネルバ大学に進学しながら、登録者数19万人のYouTuberでもあります。
でも、彼が特別な才能を持っていたからでも、特権的階級を持っていたからでもありません。
こうやって、ひとつひとつの体験からしっかりと学び、次の挑戦につなげていき、ひとつひとつ階段を登っていったら、高い所までたどり着いていたのです。
そんなゆじーくんの、小学校から大学までの体験、こちらの本にたっぷり描かれているので、大学生や高校生の皆さんも、子供を持つ親御さんも、ぜひ一読してみてください!
カンボジアに行くと言って、知らぬ間に来ないことになってた父親の無茶振りを笑うだけでも面白いです!