元ZOZO執行役員、田端さんの「これからの会社員の教科書」を読みました。
サイン入りだ!
齢43歳、会社員12年、自営業8年の私からしてみても「確かにそのとーり」と思う、具体的なエピソード満載の、よくできた教科書でした。
私は、大学生向けの研修プログラムをやっているのですが、これから就活する学生は、これ、絶対読んだ方がいいですよ!ホントに。
なぜなら、この本には
「会社員やるなら、こういう働き方をすると、上司から評価されて、会社の役に立てる」
というポイントが入っているからです。
なので、就活生は、ここに書いてあるエピソードと同じようなことを実際に体験して
「私は、◎◎のようなことを実行しました。だから、あなたの会社に入ってからもお役に立てます」
と言えば、面接官の評価がMAXになるのです。
なにせ、入社する前から、上司がやって欲しいことを理解し、それを実際にやった実績まであるのだから、入社後活躍してくれる可能性はものすごく高いと面接官は考えるんです。
ちなみに、この本の内容、私がカンボジアで、学生に体験させていることと重なるところが非常に多いです。これを比べてみます。
そもそも、前書きから
カレーでも辛いのが好きな人もいれば、甘いのが好きな人もいます。
ラーメンでも硬い麺が好きな人もいれば、柔らかい麺が好きな人もいます。
お客様のニーズに応えるうえで、「正解」は自分で探しに行くものなのです。
と言っています。
これは、サムライカレーで、初日に伝えることとまるかぶりなんです。
「君たちには、サムライカレーというカレー屋で、売上を1000ドル上げてもらうでござる。
しかし、カンボジア人の90%はカレーが嫌いだ!」
「だから、まずは、カンボジア人が何が好きか、マーケットリサーチをすることから、スタートだ!」
これ以外にも、いくつかのエピソードを抜粋してみます。
これからの会社員の教科書
15章 単純作業の積み重ねが「迫力」に変わる
フリーマガジン「R25」を立ち上げたとき「とにかく紙媒体の広告を徹底的にリサーチしろ」と命じられました。
(以下要約)
若い男性が読んでいる雑誌1年分の広告を一つ一つエクセルの表に書き出していくと、特集記事のデータと広告内容の関連性が見えてきたのです。
サムライカレー
「マーケティングリサーチの最初は、競合分析です。
プノンペン市内の50以上の店舗について、4P(製品、価格、場所、プロモーション)のデータを集めて、このエクセル表に書き込んでもらいます。」
「これを分析することで、この街で、どんな物が、いくらくらいで、どんな風に売られているのかが、体感としてわかるようになります」
これからの会社員の教科書
16章 1000本ノックを嫌がるプロはいない
広告営業マンで、印刷所までいったことがある人はあまりいません。その「現場体験」が他人との差になります。すると、説得力が違ってくるのです。
サムライカレー
「プノンペン市内の店を自分で回って、カンボジア人学生に話を聞いて、彼らに実際食べてもらってその食べている表情をみる。
それを踏まえて、売る物を決めたという事実が、皆さんのカレー屋体験の迫力になるんです。」
「これだけやったから、売れたんです。用意されたプログラムに参加したから売れたんじゃないんです。」と堂々と言えるようになりましょう。
(ちなみに、顧客の仕込みは一切なく、ガチで、サッカースタジアムやコンサート会場に来ている普通のカンボジア人に売ります)
これからの会社員の教科書
28章 勝つことと自分が目立つことのバランス
チームとしていい結果を出すことを優先すると「自分よりこの人の方が得意だろうな」と思えば仕事を任せることができます。「比較優位」で全体として良くなる方向を目指せるようになる。任せていく方がチームでいい仕事ができます。
サムライカレー
「みなさんは、カンボジア人をアルバイトとして雇うことができます。彼らの方が得意なことは、彼らに任せましょう。
また、日本人メンバーも得意不得意があります。だから、自分を含めたメンバーの得意不得意を意識し、得意なことを中心に仕事をしていきましょう。
ちなみに、最後にこのワークシートにそれぞれのメンバーの得意不得意を書いてもらいます。
自分がチームメンバーに何が得意で、何が不得意だと思われていたかを知る事が出来、どんな仕事に就くべきかの重要な情報になりますので、しっかり観察してくださいね!」
これ以外にも、共感するところ多数。
そして、これを大学生のうちに身につけておけば、初任給35万円以上もらえたりします。
会社が何を求めているかがわかれば、「自分はそれができます!」って力強く宣言をし、「実際こんなことをしました!」と具体的なエピソードを喋れば、面接なんていくらでも通るようになります!
敵を知り、自分を知れば、百戦危うからず!
就活本よりも、サラリーマン向けの本を読もう!