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あさひさん
大学3年生

私は、机の上で勉強するだけでは限界があると感じていました。国際関係や社会課題について学ぶうちに、「実際に現場で動いてみないと本当の姿は見えない」と思うようになったからです。さらに、自分の行動が誰かの生活に直接つながる経験をしてみたいと思いました。売上が教育支援につながる仕組みにも共感し、このプログラムに参加しました。
参加する前は、正直「発展途上国」という漠然としたイメージしかありませんでした。教育や医療が整っていないのではないか、生活はとても大変なのではないかという不安もありました。でも一方で、授業で学んだ国際協力の話から「厳しい環境でも前向きに生きる人が多い」と聞いていたので、実際に行けばきっと大切なことを感じられるはずだと期待していました。
ただ、実際に現地に入ってみると、自分は「支援する側」と思っていたけれど、すぐにその感覚は変わりました。むしろ「学ばせてもらう側」だったのです。現地の人たちの柔軟さや前向きな姿勢に触れて、教えるのではなく一緒に考え、一緒に動くことの大切さを実感しました。文化や言葉が違っても、姿勢や行動で信頼は築ける。そう感じたのは大きな気づきでした。

印象に残っているのは、商品の販売です。最初はラーメン、クレープ、抹茶ラテを売り始めましたが、ラーメンは味が馴染みなく、1杯しか売れませんでした。反対にクレープや抹茶ラテは反応がよく、数日で80ドルほど売れました。そこで主力をこの2つに絞り、日本人であることを強みに変える工夫をしました。商品名に日本語の響きを残したり、店頭や手売りで日本の旗を使ったり、SNSで「挑戦する日本人学生」として発信したり。そうした工夫で少しずつ成果が出てきました。
この経験を通して、自分の強みも見えてきました。現場で動きながら考えるスタイルが自分には合っていると気づいたのです。就活では「現場に近い仕事」「人と直接関わる仕事」を中心に探すようになりました。
サムライカレーの経験は、机上の学びを超えて、実際に行動してみることの大切さを教えてくれました。


