総合型選抜の面接でよく出る質問例をもとに、答え方の工夫や面接官が注目するポイントを紹介します。志望理由や自己PRの準備方法もまとめているので、不安を減らし自信を持って本番に臨みましょう。
総合型選抜の面接を理解する

総合型選抜の面接は、学力だけでなく「なぜ学びたいのか」と「その理由を裏づける行動」が見られます。たとえば、サムライカレーの海外実習では、現地の人に売れる商品を考え、自分で販売まで行います。その経験を通して「行動力」や「課題発見力」が自然に伝わります。サムライカレーに参加した際の体験を記録にまとめ、「なぜ現地で挑戦したのか」を自分の言葉で語ることで評価が高まります。大切なのは特別なテクニックではなく、自分の体験を大学の学びにつなげ、相手にわかりやすく伝えることなのです。
総合型選抜(AO入試)の特徴と一般入試との違い
一般入試は筆記の点を比較する方法が中心です。一方、総合型選抜は、活動の記録や小論文、面接、プレゼンなどを組みあわせ、意欲と適合を広く見ます。たとえば同じ「生物が好き」でも、授業の外でどんな体験を重ねたか、だれとどう関わったかまで聞かれます。
項目 | 一般入試 | 総合型選抜(AO入試) |
---|---|---|
評価方法 | 筆記試験の得点が中心 | 面接・小論文・活動実績・志望理由など総合的 |
重視される要素 | 学力の高さ | 学習意欲・人柄・活動経験との関連性 |
資料 | 調査書・模試結果など | 調査書・ポートフォリオ・推薦書など |
面接の有無 | 基本なし | 必須(個人・集団・プレゼン型など多様) |
時間の目安 | 数時間で終了 | 面接は10〜20分程度、大学により差がある |
面接で重視されるポイント(評価基準とアドミッションポリシー)
評価の柱はつぎの四つです。
- 動機の一貫性:なぜこの学部かを、自分の体験で語れるか
- 学びの具体せい:カリキュラムのどこに惹かれ、入学後に何を試すか
- 自己理解と成長:強みと弱みをどう見つけ、どう直してきたか
- 社会性:相手の質問を聞き、短くわかりやすく返せるか
面接官は大学のアドミッションポリシーに合っているかどうかを重視しています。「この科目で○○を学び、地域の△△で実践してみたい」と結びつければ、意欲がより伝わります。まずは一分間で「結論→理由→体験」の順にまとめて話す練習をしてみましょう。
面接でよく出る質問と意図

総合型選抜の面接では、ただ暗記した答えを話すのではなく「なぜそう考えるのか」を伝えることが大切です。ここで取り上げる質問は多くの受験生が経験するもので、面接官はその答えを通じて人となりや大学との適合を見ています。
志望理由と大学選びについて
「なぜこの大学か」という問いはもっとも重要です。大学の特色や研究室、教授の活動にふれ、自分の経験と重ねて語ると説得力が増します。
(例)
「地域医療に関心があり、附属病院での実習制度に魅力を感じた」
高校生活・自己PR・強み弱みに関する質問
「高校で力を入れたことは?」という質問では、結果よりも過程を重視されます。文化祭の実行委員として仲間をまとめた経験や、苦手科目を克服した過程を語ることで成長が伝わります。強みと弱みを聞かれたら、弱みを改善するための行動も合わせて述べると好印象です。
将来の夢や入学後の目標に関する質問
「卒業後はどうしたいですか?」は長期的な視野を確認する問いです。入学後の学びを将来の目標とつなげることが重要です。
(例)
「地域の子ども支援に関わりたいので、心理学を学び臨床現場に立ちたい」
最近のニュースや社会問題についての質問
社会への関心度を測る質問も頻出です。例えば「少子化対策」や「環境問題」を例に挙げ、自分の考えを簡潔に述べると良いです。知識の量より、自分の立場を整理して伝える力が評価されます。
挫折・挑戦経験やチーム活動に関する質問
「失敗から学んだことは?」と聞かれると多くの受験生は戸惑います。実際には、失敗をどう受け止めて改善したかが問われています。部活動での敗北や資格試験での不合格をどう次に活かしたかを話せば、人間性が伝わります。
「質問はありますか?」への答え方と例文
この問いは意欲を測るためです。具体的な質問は、大学で学ぶ姿勢を示します。逆に調べればわかる情報をそのまま聞くのは避けましょう。
(例)
「このゼミで取り組む研究を、地域活動に応用できますか?」
変わった質問・意外な質問への対応法
「動物に例えると?」や「無人島に持っていくものは?」など意外な問いもあります。正解はなく、柔軟さやユーモアが見られています。焦らず、自分らしさを出すことが大切です。
少しずつ練習を積み重ね、自然に話せる形を目指しましょう。
面接の合否に関わるサインと落ちるパターン

総合型選抜の面接は、大学が求める人物像との「適合」を確認する場です。どんなに学力が高くても、態度や話し方が評価基準に合わなければ不合格になることがあります。逆に、明るい表情や一貫した志望動機は強い合格サインとして受け取られます。ここでは面接官が注目するしぐさや答え方、落ちやすいパターン、そして緊張への備え方を具体的に解説します。
面接官が見る“合格サイン”とは?
面接官が好印象と感じるポイントは明確です。
- 一貫した志望理由:志望理由と活動実績が結びついている
- 自然なアイコンタクト:相手を見ながら落ち着いて答える
- 具体例を交えた回答:「なぜ経済学か」に対し「地域商店街の活動で感じた課題を学びたい」と具体的に答える
合格者は、話の内容が大学の教育方針と重なり、表情も終始安定しています。その自然さが「ここで学びたい」という強い意思として伝わったのです。
不合格につながりやすい回答や態度の例
一方で、不合格を招きやすい受け答えもあります。
- 曖昧な志望理由:「有名だから」「親にすすめられたから」
- 姿勢や態度の乱れ:椅子に深くもたれる、声が小さい
- 矛盾した発言:志望動機と高校生活のエピソードが結びつかない
ただ「大学に行きたい…」とだけ答えてしまうと、大学側には意欲や目的が伝わりません。「なぜその大学で学びたいのか」「どんな経験を活かしたいのか」まで話せるように準備しておくことが大切です。
緊張で失敗しないための準備法
多くの受験生が直面するのは「緊張で言葉が出ない」という場面です。これを防ぐには事前準備が欠かせません。
- 「1分自己紹介」の練習:結論→理由→具体例の順で声に出す
- 面接室を想定した動作確認:入室、着席、退室の一連の流れを繰り返す
- 緊張をやわらげる工夫:深呼吸や手を軽く握る動作でリズムを整える
毎日鏡の前で短い自己紹介を練習したり、想定質問に声を出して答える習慣をつけることで、本番でも落ち着いて自信を持って受け答えできるようになります。
質問に答えるコツと練習方法

面接での回答は「何を話すか」だけでなく「どう伝えるか」が合否を大きく左右します。準備をしていても、本番で思った通りに話せないという悩みはよくあります。ここでは実際に効果があった方法を具体的に示しながら、自然に力を発揮できる練習の流れを整理します。
「結論→理由→具体例」の流れで話す
面接官が理解しやすい答え方は「結論→理由→具体例」の順番です。たとえば「志望理由は何ですか?」と問われたら、最初に「地域医療に貢献したいからです」と結論を伝え、その後に理由と経験を続けます。「高校でボランティアに参加し、地域の高齢者医療の課題を知りました。そこで医療政策を学べる貴学に強くひかれました」と展開すれば、短時間で説得力のある答えになります。
自己分析を深めるステップ
自己分析が浅いと答えは薄くなります。深めるには段階を追うのが効果的です。
- 過去の体験を紙に書き出す
- その体験から得た学びを整理する
- 学びが志望理由や将来像にどうつながるかを考える
ある受験生は「部活で補欠に回った経験」を掘り下げ、自分には忍耐力があると気づきました。それを「長く努力できる強み」として面接で話したところ、強い評価を受けました。
模擬面接のやり方と効果的な練習
模擬面接はただ回数をこなすだけでは不十分です。録音や録画をして客観的に確認すると、自分の口ぐせや表情のくせが見えてきます。また、先生や友人に面接官役をお願いし、意地悪な質問もあえて投げてもらうと本番に強くなります。
知恵袋などネット情報の活かし方・注意点
インターネットには多くの質問例や体験談があります。参考にすること自体は役立ちますが、答えをそのまま覚えてはいけません。面接官は自分の言葉で話しているかを敏感に感じ取ります。知恵袋や掲示板の情報は「傾向を知る材料」として利用し、自分の経験に置きかえて語ることが大切です。
面接形式別のポイント

総合型選抜の面接は大学ごとに形式が異なります。個人面接で一対一のやり取りをする場合もあれば、複数人と議論する場面やプレゼンテーションを通じて評価される場合もあります。それぞれに特徴があり、同じ準備だけでは対応できません。
個人面接での答え方と態度
個人面接は、受験生と面接官が直接向き合う形式です。最大のポイントは「落ち着いた態度と一貫した答え」です。「結論を先に言う」練習を行い、内容がしっかり伝わるように工夫しましょう。
個人面接で意識したい点は以下の通りです。
- 相手の目を見てはっきり話す
- 志望理由と経験をつなげる
- 短くても核心を伝える
面接官は「一緒に学ぶ仲間として適しているか」を判断しています。誠実さを意識するだけで印象は大きく変わります。
集団面接・グループディスカッションの注意点
集団面接では、他の受験生の答えと比較されるため、自分らしさを出すことが重要です。話が長くなりすぎず、相手の発言を尊重する姿勢を示すと高評価につながります。グループディスカッションでは「リーダー役」だけが評価されるわけではありません。記録を取る人、意見を整理する人、全体をまとめる人など、役割ごとに評価されます。「他者の意見を拾いながら自分の考えを足す」ことがポイントです。
プレゼン型・質疑応答型への備え方
プレゼン形式では「伝える順番」が問われます。導入でテーマを明確にし、根拠と事例を示し、最後に結論で締める流れを守ると整理された印象を与えます。ある大学では「地域課題をどう解決するか」を三分で発表させる課題が出されました。その場で評価されたのは「課題の理解」と「自分の体験を根拠にした提案」でした。質疑応答では、予想外の質問に冷静に対応することが求められます。答えに迷ったときは「少し考えてもよろしいでしょうか」と前置きし、落ち着いて返すのが良い方法です。
面接マナーと当日の振る舞い

面接当日は、答えの内容だけでなく第一印象や立ち振る舞いも合否を左右します。受験生本人は気づきにくい細かな所作や声の調子まで、面接官は見ています。緊張する場だからこそ、基本的なマナーを身につけておくことで落ち着いて実力を発揮できます。ここでは表情や服装、言葉づかい、そして当日の流れに沿った準備の仕方を具体的に解説します。
第一印象を左右する表情・姿勢・服装
面接は入室の瞬間から評価が始まります。表情は硬すぎても不自然になり、柔らかい笑顔が最も安心感を与えます。姿勢は背筋を伸ばし、足をそろえて着席するだけで誠実さが伝わります。服装は清潔感を重視し、学生らしい控えめな色合いが望ましいです。整った髪型としわのないシャツで印象を良くしましょう。
敬語の使い方と自然な話し方
言葉づかいは丁寧であることが前提ですが、過剰な敬語はかえってぎこちなくなります。「おっしゃられますか」のような二重敬語は避け、「はい」「承知しました」といった短い表現で十分です。また、声の大きさはやや意識してはっきり話すと、内容が聞き取りやすく自信も感じられます。模擬練習で「普段の話し方を少し丁寧にする」を意識するところから始めてみましょう。
当日の流れと緊張を和らげる方法
当日の動きは事前に確認しておきましょう。控室から呼ばれたらドアを二回ノックし、名前を名乗ってから入室します。椅子には「どうぞ」と言われてから着席することを忘れないようにしてください。緊張を和らげるためには、深呼吸や手のひらを軽く握る動作が効果的です。また、会場までの道順や集合時間を早めに確認しておくと、不安を一つ減らせます。
面接マナーは特別なスキルではなく、意識すれば誰でも身につけられる習慣です。自分の入退室の動きを家族や友人に見てもらい、改善点を聞いて練習してみましょう。
よくある質問
- 総合型選抜でよく聞かれる質問は?
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総合型選抜では「志望理由」「高校生活で力を入れたこと」「入学後にやりたいこと」「将来の目標」などが定番です。さらに「自己PR」「長所と短所」「最近関心を持ったニュース」など、人物像や社会性を見る質問も多く出ます。自分の体験と大学での学びを結びつける形で答えることが評価につながります。
- AO面接でよく聞かれる事は?
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AO面接では学力試験よりも人柄や意欲を重視するため、「なぜこの大学か」「学びたい分野は何か」「高校時代の経験から得たこと」などを問われます。大学のアドミッションポリシーに沿って具体的に話すことで説得力が増します。模範解答を暗記するより、自分の言葉で話すことが大切です。
- 面接で「貴学」は使ってはいけない?
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「貴学」は敬語として正しいですが、実際の面接では少し硬すぎて不自然に聞こえることがあります。多くの受験生は「御校」を用い、自然に口に出しやすい表現として選んでいます。重要なのは敬意が伝わることなので、無理に難しい言葉を使うより、普段から練習して違和感のない表現を選ぶことが安心です。
- 総合型選抜でアピールすべきことは何ですか?
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アピールすべきは「学びへの意欲」と「体験に裏付けられた強み」です。たとえばボランティアや部活動の経験を通じて得た気づきを大学の学びにどうつなげたいかを語ると効果的です。単なる実績の列挙ではなく、経験から何を学び、それを大学生活にどう活かすかを明確にすると説得力が増します。
- 面接でキラー質問とは何ですか?
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「キラー質問」とは受験生を試すために投げかけられる予想外の問いです。例えば「あなたが大学に入って困ると思うことは?」や「もし第一志望に受からなかったら?」などが挙げられます。正解はなく、柔軟に考え自分の意見を落ち着いて述べられるかが見られています。慌てずに自分の思考を整理して答えることが重要です。
- 総合型選抜はどんな人が落ちる?
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総合型選抜で不合格になりやすいのは、志望理由が曖昧で大学との適合性が示せない人です。また、活動実績を語れても自己分析が浅く「なぜその経験が自分に影響したか」を説明できない場合も評価が下がります。さらに態度が不誠実、声が小さい、目を合わせないといった印象面の弱さも合否に直結します。準備不足はすぐに見抜かれるのです。
総合型選抜の面接でよく出る質問例を押さえ、しっかり準備すれば自分の魅力を自然に伝えられます。練習を重ねて、自信を持ってアピールしてください。
サムライカレーは、カンボジアを拠点に参加者自身がビジネスを立ち上げ、現地で商品を企画し販売まで行う実践型プログラムです。机上の学びでは得られない「考える力」「行動力」「伝える力」を体感できます。こうした経験は総合型選抜の面接でも、自分の言葉で語れる強いエピソードになります。

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