大学生相手に就活の相談を受けていると「○○大学なんですが、就活大丈夫でしょうか?」
みたいな質問をうけます。
実際には、就活で”いい”大学の方が有利で、”いい”大学出身じゃないと入れない会社もありますが、大半はいかようにも逆転可能です。
“いい”大学が有利なのは、「一生懸命勉強して良い成績を取った」という行動力か、「大して勉強しなくても試験で高得点をとれた」という地頭の良さを持っているからで、それ以外の分野で得点をとれば逆転が可能なわけです。
まあ、それも向こう数年の話で、いわゆる「難関大学」と呼ばれるMARCHと呼ばれる大学は、おそらく18年後には誰でも入れるようになり、就活におけるアドバンテージはほとんどなくなります。
なぜなら、少子化で、受験生が減るからです。
2022年の出生数は76万人。
我々氷河期世代の200万人超から半分以下に減っています。
一方大学進学率は2022年で58.9%。ここから大きく伸びる可能性は低いです。
一応もうちょっと大学進学率が伸びるとして60%と仮定すると、2022年生まれの子が大学受験する2040年の受験者数は76万人×60%=45.6万人になります。
一方大学の定員ですが、これだけ少子化してても減らすことはほとんどないので、今後も変わらないと仮定します(ちなみにいまだに微増してます)。
*国が入学定員を厳格化したので、合格者数は減っているんです。合格しても入学しない人の数が減ったんです
そうすると、国公立大学の定員は約14万人。GMARCH、関関同立以上の私立大学の定員の合計が約11万人となり、合計が25万人程度となります。(Chat GPT調べ 正確な数が知りたい人は各自調べてください)
と、いうわけで、大学受験者の55%くらいが国公立大学か、GMARCH以上の私立大学に入れちゃうわけです。
実際は、学生は大学のブランド順で入学を決めるわけではなく、家から近いとか、学びたい学部があるとか、学食が美味しいとか、有名な先生がいるとか、いろんな理由で選ぶわけで、いろんな大学にばらけていきます。
そこを勘案するとほとんどの大学は入試の成績関係なく入学できるようになることが予想されます。
MARCHであっても、不人気の学部は誰でも合格(いわゆるボーダーフリー = Fラン)になるでしょう。
今でも同じ大学でも偏差値の格差はありますが、今後はそれがより顕著になり、有名大学のFラン学部が当たり前になるはずです。
こうなってくると、大学のブランドってほぼほぼ意味なくなって、東大京大以外はどうでも良くなるのではないかと思います。
実際、私は外資系企業→日産自動車などで働いてきましたが、同僚がどこの大学かなんて全く知りませんでしたし、興味もなかったです。
多くの人が、学びたいことを学べる(もしくは学ぶ環境が良い)大学を選んで、そこで学んだことを元に就職をするという健全な形になるので、良いことではないかと思います。
大学の経営は大変そうですけど、各大学には魅力を高めるべく努力をして欲しいなと思います。
で、中学受験産業とかは・・・。