求められたのは、学力でもなく、語学力でもなく、心の強さだった 〜 岩本咲良さん
サムライ広告代理店@スリランカ🇱🇰
~~国境を超えての挑戦~~
まだまだ知名度で低く国名を言っても、「どこ?」と言われる、インド南部のインド洋に浮かぶ島国スリランカ。
そんなスリランカのコロンボで約2週間、朝から晩まで全身全霊で広告営業をしてきました。
Q.そもそもなぜサムライ広告代理店のインターンに参加したでござるか?
A.「自分を試したい。」「経験を武器にしたい!」という気持ちが1番の理由です。
プログラム参加した当時、専門学校1年生の3学期終了した春休みでした。
その時期は、就職活動が本格的に始まる時期で、私自身も就職活動をしていました。
その中で、日本の就職活動において、『学歴フィルター』は存在していて、”大卒”と”専門卒”の差は大きいと感じていました。
しかし、当時の私には、大学生に勝てるような武器は1つも持っていませんでした。
そんな時に、スリランカの広告代理店のインターンを知りました。
私の中で、「将来、海外で働きたい。」という気持ちも強くあったこともあり、出来るか、出来ないか、わからないけど、とにかく自分を試せる環境下に身を置いて、「やれるだけやってみよう!」「学歴フィルターを突破するにはこれしかない!」という気持ちで参加を決めました。
※ちなみに参加当時のTOEIC最高スコア420点でした。
Q,実際には、どんな仕事をしたでござるか?
A. 1人でスリランカの会社に、飛び込み営業をしました。
初日は、スリランカ人を対象に1人で100人にアンケートを行いました。
スリランカのプログラムは、朝と夕方に必ずミーティングを行うのですが、その朝のミーティング終了後に、街を歩き回りながら1人でひたすら100人にアンケートを取ります。
アンケートのデータを100人分取れたら、初日の業務は終了となります。
このアンケートの質問内容も、質問が難しいと伝わらず苦戦する為、質問の仕方は工夫が必要でした。
アンケートの内容は、100人アンケートの最初は、大学に行き「学生の憧れる職業」を機構という考えでしたが、20人ぐらい聞いていくうちに、あまりに憧れる職業がバラバラすぎて、結果でまとめることは不可能ということに気づきました。
また、聞いたこともないような職業をいう学生もいて、仕事内容を聞いてもよくわからず、1日という限られた時間に100人の集計まで辿り着くかという不安から、もっと学生の食いつきやすい質問に変更して「スリランカ人の好きなタイプ?(恋愛編)」にしました。
質問を変えたことにより、グループ10人で活動する学生がアンケートに答えてくれたりして、結果、3時間ぐらいで100人にアンケートを終えることが出来ました。
また、この短時間で終えるのには、もう1つ工夫したことがあり、好みのタイプを一通り聞いたら、紙にそのワードを並べ、チェックしてもらうだけで回答できる方式にしました。
これによって、忙しい学生でも笑顔でアンケートに協力して下さいました。
ここから、臨機応変に対応しながらPDCAサイクルを回していくことで、短時間でノルマを達成できることを学びました。
その翌日からは、1人でスリランカ法人に広告営業をしました。
スパイスアップスリランカが発行している日本語フリーペーパーの広告を、スリランカのホテルや飲食店、お土産物屋などにお勧めする、広告営業です。
仕事の流れとしては、①電話・メールでアポイントをとる。②企業を訪問をする。③会社の人に広告をお勧めする。というのが基本の流れです。
しかし、スリランカ人のほとんどは約束を守りません。
事前にアポを取っても、いともたやすくすっぽかされてしまします。
これでは、アポをとっても無駄だということに途中で気付き、アポなしで会社を訪問する、飛び込み営業をしていました。
運がいいとその日に意志決定者となる人に営業できますが、「Today is not coming.」とスタッフに言われて連絡先の書かれた名刺だけをもらって帰ることも多くありました。
ここまでの話を聞くと、難易度が高く聞こえるかもしれません。
しかし、私がバイトでやっていた、日本での新規飲食営業は、訪問してもいつも冷たくあしらわれてしまうことがほとんどでした。
それに対して、スリランカの人はとても優しく、多くの人が丁寧に対応してくださったので、日本での営業よりは難易度は低いと感じました。
Q.営業職って大変じゃなかったでござるか?
A.大変な期間を乗り越えたら楽しい
営業初日は「上手くいかない」というのが手応えでした。
タミル語、シンハラ語、英語の3言語が公用語のスリランカ人の英語は独特で話のすれ違いもあり”コミュニーケーションの壁”は大きかったです。
その結果、1件営業が終わる頃には、契約を取れていないにも関わらずエネルギーを全て使い果たした感じでした。
その日の夕礼が終わり、1人になった時は、とにかく「明日も営業するの嫌だな。」「やっぱり自分の英語力が足りないから難しい。」というネガティブな気持ちでした。
その一方で、私より1週間先にインターンに参加していた、東京大学の学生が順調に進めている様子をみて、「何故こんなにも差が出るのか?」と疑問を抱きました。
そこから、まず、彼の営業についていくことにしました。
そこで驚いたのは、彼の英語スキルが特別高いわけではないというところでした。
そこで私自身も『英語の壁をクリアする方法』を考えました。
その結果、紙に英語で営業マニュアルを作成して、とりあえず伝えたいことを伝える方法を生み出しました。
これのおかげで、発音の壁、予想外の質問に対する英語対応の壁をクリアにして、円滑にコミニュケーションを取れました。
このように、問題点を分析し、改善する方法を考えることができたのは、スパイスアップ・スリランカ社長の神谷さんによる指導によるものが大きいです。
毎日就業後に集まってミーティングを行うのですが、ここで、PDCAを徹底的に確認されます。
今日は何をやる予定だったのか(Plan)
何をやったのか(Do)
その行動は上手く行ったのか、失敗だったのか(Check)
明日、どのように改善するのか(Analyze / Act)
これを毎日行う事で、自分の営業スキル、社会人スキルがあがっていくのを実感しました。
失敗も多くありましたが、前準備をすればするほど結果に結びつくのが営業の楽しさと気づき、残りの1週間は営業が楽しかったです。
Q.このインターンシップから教わったことはなんでござるか?
A.大抵のことは仲間となら成し遂げられる。
広告営業は、2週間という限られた時間の中で結果である契約を取ってこなくてはなりません。
私は、帰国日の前日まで結果を残せず、契約件数が0件でした。
実際のところ、「もう契約取ってくるのは無理かな。」という気持ちで、朝のミーティングを迎えました。
しかし、朝のミーティングが終了後、仲間が私の元にきて「最後の日だね。契約取れるといいね。」「ここまで来たんだから契約取って帰国しよ。最後まで諦めないで頑張ろう。」という言葉とアドバイスをくれました。
その結果、帰国日の前日に1件契約受注しました。
これはスパイスアップスリランカ法人の社長さんと仲間のアドバイスあっての交渉成立だったと思っています。
最後のミーティングでは、自分のことのように、全員で契約受注を喜びました。
仕事というのは、1人ではなく、仲間でサポートして支えながら成し遂げるものであり、
1人で出来ないことでもチームでやれば成し遂げることが出来るということを学びました。
Q.ビジネス力以外に身についたことはあるでござるか?
A.経験という武器が自信になった
プログラム参加前の私は、何も武器がなく、とにかく自信がありませんでした。
その自信がないことにすら、気づけていませんでした。
プログラムを振り返った時、最初の方の営業は「私の英語のレベルで、営業を優位な方向には持っていけないという気持ちから、契約は取れない。」と勝手に悪い結果を決めつけていました。
それは自分自身の自信の無さから出てきたものだと思います。
しかし、日を追うごとに、営業件数が増え、気づいたら、経験が自信となっていました。
今、プログラムを振り返ると、想定外の環境に身を置いて、経験したことで、大きく成長できたと感じています。
帰国後、結果を数字で言えることもあり、経験が自信となり、武器となりました。
Q.スリランカについて感じたことはあるでござるか?
A.日本の当たり前が、世界の当たり前ではないということ。
日本とスリランカの文化や働き方の違いに驚くことが多くありました。
特に記憶に残っているのが、初日。
受付からいきなり社長室に案内され、社長が話を聞いてくれました。
日本の企業では、ファーストコンタクトの段階で、社長室へ通して、営業させてもらえるケースは滅多にありません。
そして、営業の数をこなしていくうちに、スリランカの企業では、珍しいことではなく、これが当たり前ということを知りました。
日本にいると気づくことはありませんが、日本の常識は世界の常識ではない。ということを感じました。
Q.最後に、今この画面越しで悩んでる皆さんに一言
学生時代に、海外で営業する経験は、なかなか出来るものではありません。
それ以上に、私は、学生時代に、経験から得た自信の影響力の大きさに気づけたことが人生の糧となっています。
この経験を早くするか、しないかでは、これからの人生の過ごし方が大きく変わると思っています。
もし、今悩んでるのであれば、不安を振り切って、挑戦してみてください。
サムライ君からひとこと
スリランカでの経験を熱く語ってくれた咲良さん。
たとえ、英語力に不安があっても、学歴に自信がなくても、やってみれば以外と何とかなるということを体現してくれたでござる。
自分に足りないものがあったら、仲間を頼ればいい。逆に、仲間に足りないことがあれば、自分が助けてあげればいい。日本人、外国人のメンバーとチームワークができるようになれば、どんな国でも生きていけるようになるでござる!
咲良さんが参加した、サムライ広告代理店@スリランカのページは、こちら!