就活の面接でなぜ「あなたを色に例えるとなんですか?」と、しょうもないことを聞かれるのか

こんな、面接のQA集が話題になっています。

まず、このOK例は頭がおかしい。

軽く話のきっかけ作りに世間話しようとしたのに、こんな長文返されたら困るでしょ。
「今日はここまでどのように来ましたか?時間や経路を詳しく教えて下さい」と聞かれたならともかく。

ではなぜ、こんな世間話みたいな質問に対して、就活生が過敏になってしまうのでしょう?
それは、面接官が、実際に、意味不明な質問をしてくるからです。

 

その代表的なものが「あなたを色に例えるとなんですか?」

大喜利みたいにうまいこと言ったもん勝ちみたいな質問ですが、これでうまいこと言えた人を採用して何の得があるのかよくわかりません。

このようにしょうもない質問をしてしまうのは、日本の新卒の就活に多いです。
その理由は「そもそも聞くことがないから」です。

本来就職活動の面接は、会社側にやって欲しいことがあって、求職者がそれができるかを確認する場です。

例えば、引っ越し屋のバイトの面接で、
「うちは法人の引っ越しが多いので、20kgの段ボール箱を大量に運ぶ必要があります。20kgの荷物を持ち上げることができますか?」
と聞くような感じですね。

求職者も
「はい。私はジムで鍛えていて、毎日30kgのダンベルを持ち上げテイルので大丈夫です」
とか
「腰痛持ちなので、その様な仕事はできません」
とか答えればいいので、シンプルですよね。
腰痛持ちの人は、重いもの運ぶ仕事とか絶対やらない方がいいですし。

キャリア就活の面接の場合は、このように「◎◎ができますか?」的な質問が多くなります。
「物流システム構築のマネージャをお任せしたいと思います。5人以上のメンバーのリーダーとして、プロジェクトマネジメントをしたことがありますか?」
というような感じに。

 

日本式新卒就活の闇

でも、新卒の場合はそうもいきません
・多くの日本企業でなにをやらせるか決まっていない
・多くの大学生が、具体的にできると言える仕事がなにもない
からです。

多くの日本の大企業では、ジョブローテーションなんてことをしています。
最初の3-5年くらいいろんな部署に配属して、向いているところを探す感じ。社内インターンみたいですね。

このような制度の会社の場合、面接の段階で、どんなスキルがあるかとか関係ないのです。なので、採用基準が「地頭がいい」とか「明るい」とかになっちゃうんです。

で、「地頭がいい」かを判断する基準がなぜか「あなたを色に例えるとなんですか?」になっちゃうんです。大喜利と地頭って関係があるようなないような。。。

 

じゃあ、こんな大喜利みたいな面接を回避するためにはなにをすればいいか。

「私がこれが出来ます」「実績はこれです」「だから、御社のこんな仕事をお手伝いさせてください」と明確に言えばいいんです。

例えば「アメリカの大学で物理を学んで、イギリスの学会でこんな発表をしました」
と言う人にTOEICの点数を聞く面接官はいないように(と、思ったら稀にいるみたいですが)、しっかりとした実績をもって、やることが明確になっている人には、しょうもない質問はしないんです。その実績について、もっと詳しく聞きたいから。

逆に、面接ガー、学校の単位ガー、人と触れあう仕事ガーとか、ありきたりのつまらない話しか出来ない人に対しては、聞くことがないから、こういうしょうもない質問になっちゃうんです。

アメリカの就活でこういうバカな質問が少ないのも、インターンで実務経験を積んでいることが前提となっているからです。

こういうバカな質問をしてくる会社には、社内にバカな仕組みが残っている可能性が高いです。
判子を押すときには、上司にお辞儀をするように押せとか、有給とって旅行にいったらお土産買ってこいだとか、飲み会でお酌をしろ(ビールのラベルを上側にして)とか。

逆に、バカな会社を避けるためには、在学中に自分がやりたいことを明確にし、それを証明する実績を作り、そこを評価してくれる会社に入ればいいわけです。