学生の皆さんは、海外スタディツアーやインターンシップから帰ってきて感想が
『彼らは物質的には貧しいが、心は豊かだ』
だけだったらどうでしょう?高いお金と時間を使って行った意味あります?
現地の人たちに接待気味の交流を受けて帰っていくことを「国際交流キャバクラ」と言いいます。
が、このようなツアーに行ってしまうと 『彼らは物質的には貧しいが、心は豊かだ』という感想しか持てません。
その先を見たい方は、参加する前にこういう所をチェックしてください。
1.自分が、現地の人にしたい質問が5つ以上あるか
2.参加者の体験談に「成長できた」以外のことが書いてあるか
1.自分が、現地の人にしたい質問が5つ以上あるか
まずは、これです。
プログラムの現地での行動内容を一通り読んで、現地でどんな人に会うのかを考えてください。(どんな人に会うのかわからないプログラムはその時点でNGです)
そして、今すぐ現地に行ったことを想像して、現地の人に聞きたいことが5個以上あるかを想像してみてください。
もちろん、現地に着いて、現地を見て、知りたくなることもたくさん出てきます。でも興味ゼロの場合は、たぶん現地に行ってもなにもでてきません。
自分の興味に忠実になったほうがいいです。
2.参加者の体験談に「成長できた」以外のことが書いてあるか
参加者の体験談は、重要です。そこに書いてある内容は、あなたが帰ってきたときに得ることができるであろう事ですから。(参加者の体験談がないプログラムは、その場で除外した方がいいです。主催者が受講生にとって一番大切なものを提供していないわけですから)
ここに、 『彼らは物質的には貧しいが、心は豊かだ』しか書いてなければもちろんNGです。
そしてもう一つのNGワードが「成長できた」です
だいたい、書くことない学生はこれを書きます。
もちろん、成長することが悪いことではありません。でも、具体的になにをして、なにを感じ、どんな行動をして、どう成長したかが書いてあれば。
それがない場合は、その人は「成長したと言っておけば、とりあえず怒られないから書いとこ」というレベルの体験しかしていないことになります。
それに対し、この体験談を読んでみてください。
お祭りで販売をおこなったのですが、初めは、「自分の大好物」という理由でカレーの商品開発をしていました。しかし、お祭り3日前の試食会で大不評。
私は、「カンボジア人のことを全く知らないこと」に課題感を持ち、カンボジア人を知ることに尽力しました。まず、徹底的なマーケット調査を行いました。
具体的には、50店以上の周辺店舗を調査。その調査データをもとに製品案を複数出しました。次に、100人以上のカンボジア人にアンケート調査を実施。製品案の感想、周りの流行りなどを聞き出しました。そして、「甘い物好き」「SNSユーザーが多い」という調査結果からカキ氷を売り出しました。
結果は3日間で目標の倍、1121ドルの売上を記録。
徹底的に相手の立場に立ち続けることの大切さを学びました。全文はこちら
成長できたとは書いてませんが、彼が成長したことはわかりますよね。
自分が好きなモノを売るのでなく、お客さんの好きなモノを探して売ることを見つけたわけです。
ちなみに、就活の面接で話す時も一緒で『彼らは物質的には貧しいが、心は豊かだ』や(具体的実績を伴わない)「成長できた」という言葉が出てくると、一気に評価がダウンします。
海外スタディツアー・海外インターンシップは、体験型学習と呼ばれており、体験をすることが肝です。
現地に行って、自分で勝手に道を切り拓いて体験を創れる人もいますが、少数です。
多くの人は、開催者が提供する体験を、ひとつひとつこなしていくことになります。
だから、提供される体験はどんなものかをきちんと調べ、自分はそれに興味を持てるのか、以前に体験した人はそこから多くを学べたのかを、きちんと自分で調査することが大切なのです。
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