マリーンズイチロー選手が、元ヤクルト・日ハムの稲葉選手によるインタビューの中で、ダルビッシュ選手や大谷選手が行っている、筋トレによる肉体改造を否定しています。

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イチロー選手の言う、筋トレをして筋肉を増やすことのデメリットは、2点です。
1.筋肉は成長するけれど、それを支える関節や腱は強くならないので、怪我をしやすくなる
2.生まれ持った身体のバランスを崩してしまう

1つ目の関節や腱は鍛えられない問題

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これは、異常に怪我をしないイチロー選手だからこその説得力があります。20年以上の日米の現役生活で長期欠場はたったの3回。そのうち2回はデッドボールによる骨折と、WBCのストレスによる胃潰瘍です。これは、驚異的な少なさです。

日本プロ野球で最高の異常に曲がる高速スライダーを投げた伊藤選手が、その負荷に耐えられず半年で肘を壊してしまったことからも分かるとおり、過剰な力は自身を壊してしまうことはよくあります。
プロ選手の最大の敵はオーバーワークであるように、きちんと自身の身体への負荷をコントロールができたことが、イチロー選手の最も素晴らしいところです。

2つ目の身体のバランス。
イチロー選手は別のインタビューでこう答えています。
「これだけの遠投をするのに大切なのは、柔らかくしなやかな筋肉。大きな筋肉ではない」
彼の生まれ持っての身体のバランスを考慮しての最適解がこれだったのでしょう。

ただ、彼が最初からこの最適解を分かっていたかというとそうでもありません。

最初の6,7年間は、ダルビッシュ選手や大谷選手と同様、オフの間に筋トレをして筋肉を大きくしていたそうです。

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その結果、筋肉がついて意気揚々とシーズンを迎えるのですが、成績が悪くなっていたのです。実際、イチローは春先は成績が悪い、スロースターターと呼ばれていました。この理由は、筋肉のつきすぎにより、身体のキレがなくなり、スイングスピードが落ちていたことだったです。

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よかれと思って筋肉を付けていたのですが、実はそれが邪魔になっており、シーズン中に練習量がおちることによって筋肉量もおち、本来のバランスに戻ることによって、スイングスピードが戻り、夏に向けて成績が伸びたのです。

天才といわれるイチロー選手でも、このことに気付くのに6-7年もかかりました。
それくらい、自分自身の事を知るのは難しいですし、よかれと思ってやっていることを否定するのは難しいのです。

しかし、その6-7年は無駄だったのでしょうか?
彼は、こう否定します。

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「無駄な事って、結局無駄じゃない」

もし仮に、最適解が分かっていて(そんなことは無理だろうけど)最初から一番いいことだけをやっていても、深みが出ない。自身で試行錯誤をしながら、失敗を繰り返しながら、正解を探していかなくてはならないのです。

これは、人は生まれ持った資質があるので、誰にでも通じる絶対的な正解はないということです。そして、自分にとっての正解は、自分で探さなくてはならない。その正解を見つけるためには、何度も何度も失敗をし、自分で試行錯誤しなくてはならないのです。

日本の教育は、先生が正解を知っていて、その正解を覚えれば、成功するということだけを教えています。
しかし、天才と呼ばれており、実際世界最高峰の実績を残しているイチロー選手ですら、このように失敗を繰り返しているのです。

日本人に一番足りないのは、失敗体験であるという、我々の理念は、イチロー選手の考えに通じるところがあります。
イチロー選手の様に、世界で活躍できる日本人を増やすために、我々は引き続き、カンボジアで、日本人が失敗体験できる場所を作っていきます。

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「遠回りをすることが結局、近道」

その遠回りの道をひとつ、用意して、皆様をプノンペンでお待ちしております。

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